2分でわかるアメリカ

2012/02/10大企業の取締役に20代が就任


日本のほとんどの大企業の取締役会は、ベンチャーは別として、何十年も勤続したサラリーマンで構成されています。執行する人とは異なる視点で監視する役が区別されておらず、新しい発想や視点に乏しいとの指摘があります。

これに対しアメリカでは、CEOまたは社長、副社長、財務担当の役員は執行に専念しプロの経営者に徹します。そして、取締役会はほとんどが社外から選出されます。しかも、全く別の業界や国から選ぶことも珍しくありません。執行と意思決定機関及び監視機関を分離し、広い視野で会社を成長させることを目指します。

ただ、アメリカの大企業の取締役は、白人で高年齢者、しかも男性に偏っています。デジタル化が進み、世の中が急スピードで変化しているため、いくら経験豊富で広い視点を持っていても、時代についていけない取締役が少なくありません。そこで、一部の企業が動きはじめたのです。

 ウォール・ストリート・ジャーナルのまとめによりますと、2008年から2011年の間に、ファウンダーなどを除いて上場企業の取締役に就任した人の内、約100人は年齢が31歳未満でした。エグゼクティブのヘッドハンター会社には、若い取締役を探す依頼が増えているそうです。 

ソーシャル・メディアのヒアセイの創業者で作家でもあるクラーラ・シーさんは、去年12月にスターバックスの取締役に就任しました。その時、クラーラさんは29歳でした。これより少し前、チェルシー・クリントンさんが31歳で大手メディアのIAC/インターアクティブの取締役になりました。チェルシーさんの父親は元大統領、母は現役の国務長官です。

この他、ヘッジファンドのマネージャーであるワジン・ペレルマン氏は28歳で、投資家カール・アイカーン氏の投資を分析しているサムエル・マークサマー氏は31歳で、それぞれ上場企業の取締役に就任しています。

いずれもエネルギッシュで最新のテクノロジーに明るく、異なる視点・価値観で経営をみることが期待されています。アメリカの会社は、ますます進化しています。

[February 09, 2012] No 0104957

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PROFILE

松島 新(まつしま あらた)氏

執筆者

昭和60年慶大卒後、テレビ東京入社。
ブリュッセル、モスクワ、ニューヨーク支局長、「ワールド・ビジネス・サテライト」担当。
平成13年ソニー入社後、CEO室、ソニー・コーポレーション・オブ・アメリカのバイスプレジデントなど歴任。
現在、金融情報サービス会社Market Editorsにて、エグゼクティブエディター(ジャーナリスト)として情報提供に携わる。ロサンゼルス在住。

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