2分でわかるアメリカ

2012/01/19ボーナス減らしてリストラ?


大手投資銀行のモルガン・スタンレーが、現金によるボーナスの上限を12万5000ドル(約960万円)にすると発表しました。

 個人的には、それでも「高すぎる」と思うのですが、ウォール街の常識からすると「異常な低水準」です。低いボーナスに嫌気が差して辞める社員が増えることを見越した「間接的なリストラではないか」とウォール街で囁かれているそうです。 

モルガン・スタンレーは最近、1500人をレイオフしました。ヨーロッパへの投資が相対的に多いこと、投資銀行部門が不振なことでコストを削減するのが狙いです。今回、ボーナスに上限を設けることで、多数の社員が退社する可能性がありそうです。

行き先はどこか。金融のプロですので、ゴールドマン・サックスやバンク・オブ・アメリカ傘下のメリル・リンチなどに転職する人もいるでしょう。ただ、ゴールドマン・サックスなどもボーナスを大幅にカットする方針を固めているため、大幅な収入増は望めないかもしれません。

また、これまでに十分稼いだ人は、政府系の仕事や金融以外の分野に移る人もいるかもしれません。

数年前まで、ボーナスだけで数百万ドル(日本円で4、5億円)貰うバンカーが、僕が知っているだけで何人もいました。「これがウォール街なのか」とも思ったのですが、リーマン・ショック、ユーロ圏債務危機によるマーケットの混乱、そして格差是正を求める「ウォール街を占拠せよ」に象徴される業界への批判を背景に、ウォール街もようやくメインストリート並みになってきたようです。

でも、景気が回復し相場が戻れば、また「強欲」に戻るような気もします。

[January 18, 2012] No 0104942

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PROFILE

松島 新(まつしま あらた)氏

執筆者

昭和60年慶大卒後、テレビ東京入社。
ブリュッセル、モスクワ、ニューヨーク支局長、「ワールド・ビジネス・サテライト」担当。
平成13年ソニー入社後、CEO室、ソニー・コーポレーション・オブ・アメリカのバイスプレジデントなど歴任。
現在、金融情報サービス会社Market Editorsにて、エグゼクティブエディター(ジャーナリスト)として情報提供に携わる。ロサンゼルス在住。

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