2分でわかるアメリカ

2011/12/242012年、とんでもない予測


毎年この時期になると、1年を回顧する特集がメディアに登場。続いて、「次の年はどうなるか」を予測するレポートが目につきます。

僕は、マーケットやビジネスに関連する予測を選んで読んでいます。楽観論と悲観論の両方があるのですが、ざっくり言いますと、ウォール街のストラテジストは、少なくとも来年前半はボラタイルな相場が続くとの見方が多いようです。理由でほぼ全員が挙げているのがユーロ圏の債務危機問題です。年後半にマーケットは落ち着くとの見方が優勢なのですが、どうでしょうか。

 マーケット関連の予測の中で、最もユニークだったのはデンマークのサクソバンクがまとめた「2012年のとんでもない予測」です。 

まず、株式市場では、ブルーチップの代表銘柄であるアップルの株価が、今年の高値から50%下落すると予想しています。iPad3やiPhone5が発売される見通しなので、ほとんどのアナリストは推奨銘柄にしているのですが、サクソバンクは違います。グーグル、アマゾン、マイクロソフト、そしてサムスンが携帯端末分野で躍進し、アップル製品のシェアが落ちるかもしれないと予想しているのです。

ユーロ圏の債務危機に関してサクソバンクは、ヨーロッパの銀行の株価が25%下落し、当局が証券取引所と銀行業務を1週間以上閉鎖するだろうとしています。その間に、ヨーロッパ各国が「新しいヨーロッパ」をつくるという斬新なシナリオです。ヨーロッパの銀行について、国際的新ルールのバーゼル3で50の銀行が国有化されると予想しています。

この他、アメリカの大統領選挙で、まだ名前すら挙がっていない候補が登場し選挙に当選する。さらに、経済ブームのオーストラリアが景気後退に陥る、スウェーデンとノルウェーがスイスに替わりセーフヘーブンとなる、中国政府が人民元の対ドルレートを10%切り下げるなど、興味深い予測が続きます。

サクソバンクは、毎年末に「とんでもない予測」を発表していて、今回で10回目です。100%まじめな予測と言えませんが、本当にありそうで怖いです。

[December 23, 2011] No 0104927

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PROFILE

松島 新(まつしま あらた)氏

執筆者

昭和60年慶大卒後、テレビ東京入社。
ブリュッセル、モスクワ、ニューヨーク支局長、「ワールド・ビジネス・サテライト」担当。
平成13年ソニー入社後、CEO室、ソニー・コーポレーション・オブ・アメリカのバイスプレジデントなど歴任。
現在、金融情報サービス会社Market Editorsにて、エグゼクティブエディター(ジャーナリスト)として情報提供に携わる。ロサンゼルス在住。

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