2分でわかるアメリカ

2011/12/22ネットショップが携帯メーカーになる日


きのう、ニューヨーク株式市場が午後4時に取引を終了して直後にロイターが興味深い記事を配信しました。オンライン・ショップ世界最大手のアマゾン・ドットコムが、携帯端末ブラックベリーのメーカーとして知られるカナダのリサーチ・イン・モーション(RIM)を買収する交渉をしていたという内容です。

交渉は過去のもので、RIM側が「単独でやりたい」という理由でアマゾンの買収案は拒否されたそうです。

かつては、ビジネスマンのマストアイテムだったブラックベリーは、アップルのiPhoneとグーグルのアンドロイド搭載のサムスンなどのスマートフォンにシェアを奪われ大苦戦しています。前の四半期の決算も弱く、株価は過去12カ月で77%も下落しました。

一方、ウォール・ストリート・ジャーナルは、ロイターの報道の後、マイクロソフトとノキアが共同で、RIMに対し買収提案をしたと伝えました。交渉の行方は不明ですが、RIMの経営者は、身売りやジョイント・ベンチャーではなく、単独で事業を継続したい方針です。

非公式の交渉または秘密保持契約を結んだ交渉をしているとみられますので、これらの情報が表に出ることは珍しいと言えます。どこまで真剣な交渉だったのかは、想像の域を出ませんが、これらのニュースを読んで、時代がさらに進んだことを感じました。

グーグルは今年、携帯電話メーカー大手のモトローラを買収しました。破たんしたカナダの通信会社ノーテル・ネットワークスが持っていた6000の特許は、アップルやマイクロソフトなどが買いました。ソフトとネットワークに強い企業が、ハード技術の特許を押さえ、競争力を高めるのが狙いです。フェイスブックなども将来、同様の動きを示すかもしれません。  

10年後の携帯端末は、家電メーカーや携帯メーカーが消え、全く別のブランドがついているかもしれません。

[December 21, 2011] No 0104925

※当レポートは、投資や運用等の助言を行うものではありません。また、お客様に特定の商品をお勧めするものでもありません。

※当レポートに記載する売買戦略はテクニカル指標その他を基に客観的に判断しているものであり、相場の行方を決定付けるものではありません。最終的な投資判断はご自身の意思判断によりお取引いただきますようお願いいたします。

※当レポートのデータ情報等は信頼できると思われる各種情報源から入手したものですが、当社はその正確性・安全性等を保証するものではありません。

※相場の状況により、当社のレートとレポート内のレートが異なる場合があります。

NOTE

このレポートは、Market Editors が信頼に値すると判断した情報を基に作成されています。あくまでも情報提供が目的であり、その結果について責任を負うものではありません。投資に関しましては、投資家ご自身の判断に基づき決定してください。無断転載や引用を禁じます。

Market Editors
【データ提供】

PROFILE

松島 新(まつしま あらた)氏

執筆者

昭和60年慶大卒後、テレビ東京入社。
ブリュッセル、モスクワ、ニューヨーク支局長、「ワールド・ビジネス・サテライト」担当。
平成13年ソニー入社後、CEO室、ソニー・コーポレーション・オブ・アメリカのバイスプレジデントなど歴任。
現在、金融情報サービス会社Market Editorsにて、エグゼクティブエディター(ジャーナリスト)として情報提供に携わる。ロサンゼルス在住。

バックナンバー

  • 2018.07.21 更新「ドクター・コッパー」示唆する危機※今週の相場がまるわかり『Weekly投資戦略ガイド』(17日更新)はこちら(マイページへログイン)国際商品市場で代表的な非鉄金属である銅相場の下げが止まりませ…
  • 2018.07.20 更新輸入車関税の方向決める1週間※今週の相場がまるわかり『Weekly投資戦略ガイド』(17日更新)はこちら(マイページへログイン)アメリカ商務省は、アメリカに輸入される自動車と自動車部品が安…
  • 2018.07.19 更新トランプ関税、今度はウラン?※今週の相場がまるわかり『Weekly投資戦略ガイド』(17日更新)はこちら(マイページへログイン)先月末から今週初めにかけて、北朝鮮が高濃縮ウランの生産を強化…
  • 2018.07.18 更新ゴールドマンの次期CEOはクラブDJ※今週の相場がまるわかり『Weekly投資戦略ガイド』(17日更新)はこちら(マイページへログイン)アメリカの金融機関大手ゴールドマン・サックスが17日、第2四…
  • 2018.07.17 更新遅刻の常習プーチン、擁護したトランプロシアのプーチン大統領は遅刻常習犯として知られています。日本の安倍首相、ドイツのメルケル首相、イギリスのエリザベス女王、ローマ法王をはじめ数多くの要人との会談に…

「日刊2分でわかるアメリカ(2分でアメリカがわかる)」過去記事のタイトル一覧(月別)はこちら。

そのほかのマーケット情報

ページトップへ