2分でわかるアメリカ

2011/12/09家買ってくれたらビザ出します


アメリカで仕事をしたいけれどビザが取れないと悩む人の話を過去に何度も聞いたことがあります。学生ビザで訪米したものの、滞在ステータスがないからアメリカでの就職を断念した人、日本企業の駐在員としてアメリカに来た人が新しいビザを取れなかった例など、アメリカのビザは日本人を含めた外国人にとって、頭の痛い問題です。

こうした中、アメリカで家を買ったら自動的にビザを発給する法案が検討されています。チャールズ・シューマー上院議員とマイク・リー上院議員は、「50万ドル(約3900万円)の住宅を買った人にビザを出す」法案を準備中です。名付けて「ホームオーナー・ビザ」。

これまでも、50万ドルから100万ドル程度の家を買った人に「投資ビザ」が発給されるケースがありましたが、これは購入した家を貸し出すなどして「ビジネス」または「投資案件」にする必要がありました。しかし、法案では家を買って本人が住めばビザが発給され、その家に住んでいる限り3年ごとに更新できるということです。合法的にアメリカに住むため、連邦税や州税も徴収でき、財政も助けることになります。

シューマー上院議員はCNBCに対して、老後にアメリカに住みたい世界中の人に需要があり、不法移民の問題もないと強調しました。同じくCNBCに出演した不動産業者のレフラック氏は、40%の富裕層の中国人が国外に出たがっているとして、中国人の投資を喚起する可能性があると指摘しました。

中国以外では、同じ新興国のブラジルからの投資も増える可能性がありそうです。フロリダ州マイアミの住宅の買い手の約20%はブラジル人だそうです。

 雇用に次いでアメリカ経済の問題とされる住宅問題を、移民法を変えて解決しようとするアメリカらしいアイデアです。法案が通れば、ビザで悩む日本人にも選択肢が1つ増えることになります。 

[December 08, 2011] No 0104916

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PROFILE

松島 新(まつしま あらた)氏

執筆者

昭和60年慶大卒後、テレビ東京入社。
ブリュッセル、モスクワ、ニューヨーク支局長、「ワールド・ビジネス・サテライト」担当。
平成13年ソニー入社後、CEO室、ソニー・コーポレーション・オブ・アメリカのバイスプレジデントなど歴任。
現在、金融情報サービス会社Market Editorsにて、エグゼクティブエディター(ジャーナリスト)として情報提供に携わる。ロサンゼルス在住。

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