2分でわかるアメリカ

2011/12/01住宅が例外的に強い米国の街


昨日発表されたケースシラー住宅価格指数では、アメリカの住宅市場の弱さを浮き彫りにしました。注目度が高くベンチマークとなっている主要20都市圏の住宅価格動向を示す9月の指数は、8月と比べ0.6%低下しました。

指数算定の責任者であるデビッド・プリッツァー氏は、景気の足取りが強固にならない限り住宅市場は回復できないとの考えを示しました。多くのエコノミストも、住宅価格の低迷は今後も続くと予想しています。  

こうした中、アメリカの一部地域の住宅市場が大幅に回復しています。アメリカの北東部、シカゴ、デトロイト、そしてミネアポリスの3つの都市は、例外的に住宅価格が上昇しています。特にデトロイトの住宅価格は大幅に上昇していて、1995年の水準に回復しました。

デトロイトと言えば「自動車の都」。デトロイトを拠点とするGMとクライスラーが金融危機後に事実上破たん、フォードの業績も大幅に悪化しました。「ビッグ3」が大規模なレイオフを実施したことで、デトロイト経済は壊滅的な打撃を受けました。自動車工場の労働者が街を離れ、デトロイト郊外の一軒屋が1万ドル(約78万円)で売買されたことが話題になりました。

あれから3年。GMは再上場を果たし、クライスラーはイタリアのフィアットの傘下で再生しました。フォードは、利益率が高いSUVなどが好調です。ビッグ3は、今年はじめから業績が上向いてきたのですが、住宅がそれに追いついた形です。

デトロイトと関係が深いシカゴはオバマ大統領の政治基盤。景気低迷を背景にオバマ大統領の支持率が下がっていますが、選挙を来年に控えた大統領にとって久しぶりの朗報かもしれません。

[November 30, 2011] No 0104910

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PROFILE

松島 新(まつしま あらた)氏

執筆者

昭和60年慶大卒後、テレビ東京入社。
ブリュッセル、モスクワ、ニューヨーク支局長、「ワールド・ビジネス・サテライト」担当。
平成13年ソニー入社後、CEO室、ソニー・コーポレーション・オブ・アメリカのバイスプレジデントなど歴任。
現在、金融情報サービス会社Market Editorsにて、エグゼクティブエディター(ジャーナリスト)として情報提供に携わる。ロサンゼルス在住。

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