2分でわかるアメリカ

2011/11/23バフェットに続く富豪グループ


大富豪のウォーレン・バフェット氏が「お金持ちに増税して」とホワイトハウスや議会関係者に訴えていることが知られていますが、カリフォルニアの富豪グループが独自の増税案を準備中です。

グーグルのエリック・シュミット会長、投資家のニコラス・バーグラン氏、保険会社サン・ライフをAIGに売却して大富豪に仲間入りしたエリ・ブロード氏らが、The Think Long Committee(シンク・ロング・コミッティ)、つまり「長期的な視点で考える委員会」を設立、州の税制を変える案を準備しています。

ロサンゼルス・タイムズなどによりますと、州の所得税税率を引き下げると同時に、日本の消費税にあたるセールスタックスの引き上げ弁護士や会計士のサービスなどに新税を導入するというものです。これにより、カリフォルニア州は100億ドル(約7700億円)の増収となり公立学校などに増税分を振り分けるというものです。

アメリカでは、毎年11月の第1火曜日に選挙が実施されます。任期を迎える大統領や議会選挙のほか、地方自治体が独自の州民や市民投票を実施します。大統領の改選期にあたる来年2012年の選挙はオバマ大統領が改選されるかどうかで注目度が高いのですが、この選挙の際に「州の税制改革の是非」を問いたい計画です。

投票案にはお金がかかります。ロビー活動が必要ですし、弁護士や税理士、会計士などが案の作成に深くかかわる他、テレビコマーシャルなどを通じて州民に投票案の意義を訴える必要があるからです。過去にも多数の案が検討されましたが、多くは資金不足で投票に持ち込むことすら出来ませんでした。

ただ、今回は富豪グループによるイニシアティブで、デイビス氏とシュワルツェネッガー氏の2人の元知事が支持しているため、投票まで持ち込める可能性が高そうです。

 バフェット氏もシュミット氏らも、税制を変えることは個人的に不利益になる可能性があります。それでも、改革を訴えるのは、アメリカの将来を思う気持ちが背景で、非常に健全なことだと思います。 

[November 22, 2011] No 0104905

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PROFILE

松島 新(まつしま あらた)氏

執筆者

昭和60年慶大卒後、テレビ東京入社。
ブリュッセル、モスクワ、ニューヨーク支局長、「ワールド・ビジネス・サテライト」担当。
平成13年ソニー入社後、CEO室、ソニー・コーポレーション・オブ・アメリカのバイスプレジデントなど歴任。
現在、金融情報サービス会社Market Editorsにて、エグゼクティブエディター(ジャーナリスト)として情報提供に携わる。ロサンゼルス在住。

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