2分でわかるアメリカ

2011/11/17そして誰もいなくなる?


債務危機の深刻化でギリシャのパパンドレウ首相が辞任し新政権が誕生。17年もイタリア政治のトップに君臨し、独裁と言われたベルルスコーニ首相が緊縮財政法案の可決後に辞任、モンティ新首相がきょうまでに新内閣を固めました。

次はどこか。スペイン首相の可能性が高そうです。スペインの財政は、マーケットの懸念が集中しているイタリアと同じぐらい悪く、近く実施される選挙で与党の社会労働党は敗北が予想されています。世論調査では、第2政党の国民党に支持率を大幅に引き離されています。ホセ・ルイス・ロドリゲス・サバテロ氏が首相から引き下ろされるのは時間の問題だとみられます。

年が明けるとさらに大きな変化がありそうです。来年春に任期満了を迎えるフランスのニコラ・サルコジ大統領は再選を目指していますが、社会党の予備選挙で大統領候補者に選ばれたオブリー氏に破れる公算が高まっています

さらにユーロ圏で最もリッチなドイツのアンゲラ・メルケル首相も安泰ではありません。最新の世論調査では、メルケル首相が率いるキリスト教民主同盟とキリスト教社会同盟の会派は、緑の党の統一会派にリードを許しています。

債務危機で助けられる方と助ける方のいずれも国民の支持を得られておらず、ユーロ圏の政治地図が大きく変わることは間違いなさそうです。

それではアメリカはどうか。当コラムで何度も書きましたが、来年11月に大統領選挙が実施されます。景気が一向に改善しない中、オバマ大統領の支持率が下がり続けています。オバマ大統領自ら「厳しい選挙戦になる」と認めていますが、このままでは野党共和党の候補者に破れる可能性があります。

激動の時代には安定した政権が必要です。一方で、政権の安定には経済の安定が必要なのだと思います。

[November 16, 2011] No 0104900 
 

※当レポートは、情報提供を目的としたものであり、特定の商品の推奨あるいは特定の取引の勧誘を目的としたものではありません。

※当レポートに記載する相場見通しや売買戦略は、ファンダメンタルズ分析やテクニカル分析などを用いた執筆者個人の判断に基づくものであり、予告なく変更になる場合があります。また、相場の行方を保証するものではありません。お取引はご自身で判断いただきますようお願いいたします。

※当レポートのデータ情報等は信頼できると思われる各種情報源から入手したものですが、当社はその正確性・安全性等を保証するものではありません。

※相場の状況により、当社のレートとレポート内のレートが異なる場合があります。

NOTE

このレポートは、Market Editors が信頼に値すると判断した情報を基に作成されています。あくまでも情報提供が目的であり、その結果について責任を負うものではありません。投資に関しましては、投資家ご自身の判断に基づき決定してください。無断転載や引用を禁じます。

Market Editors
【データ提供】

PROFILE

松島 新(まつしま あらた)氏

執筆者

昭和60年慶大卒後、テレビ東京入社。
ブリュッセル、モスクワ、ニューヨーク支局長、「ワールド・ビジネス・サテライト」担当。
平成13年ソニー入社後、CEO室、ソニー・コーポレーション・オブ・アメリカのバイスプレジデントなど歴任。
現在、金融情報サービス会社Market Editorsにて、エグゼクティブエディター(ジャーナリスト)として情報提供に携わる。ロサンゼルス在住。

バックナンバー

  • 2019.03.21 更新米中貿易協議、トランプ大統領の表と裏止まっていた貿易をめぐるアメリカと中国の協議が再開します。ムニューシン財務長官とライトハイザー通商代表が3月25日の週に北京を訪問し、劉鶴副首相らと協議。交渉期…
  • 2019.03.20 更新米経済、今年と来年は急減速との予想アメリカ経済が今年と来年に急減速する。FRBの会合(FOMC)前に実施するCNBCの最新の調査でエコノミストがこう予想していることがわかりました。調査にはアメリ…
  • 2019.03.19 更新オルーク氏は「第2のオバマ」?2020年の大統領選の候補者争いが本格化しています。共和党はトランプ大統領を再指名することが確実。対抗する民主党は、これまでに15人が候補者争いに名乗りをあげま…
  • 2019.03.16 更新ドレス脱いだゴールドマンバンク・オブ・アメリカが先月末、投資銀行部門と証券部門から「メリルリンチ」の名前を外すと発表しました。2008年の金融危機で破たん寸前に追い込まれた投資銀行のメ…
  • 2019.03.15 更新「1ドル=60円」の説得力今週、プライベートで日本に滞在しています。実家に行ったり、免許を更新したり。ここ数年、日本に来るごとに強く感じるのは物価の安さです。短期滞在した東京のホテル料金…

「日刊2分でわかるアメリカ(2分でアメリカがわかる)」過去記事のタイトル一覧(月別)はこちら。

そのほかのマーケット情報

ページトップへ