2分でわかるアメリカ

2011/11/11高齢者の富は47倍もリッチ


アメリカ人の65歳以上の家庭の平均資産は35歳以下の若いカップルの資産の47倍もあることが、最新の国税調査局のまとめで明らかになりました。その格差は過去最大で、5年前の調査と比べても差が2倍に拡大しました。

65歳以上の資産の中間値は17万494ドル(約1330万円)でした。これに対し、若い世代の資産の中間値は3662ドル(約28万円)で、25年前と比べ68%も減った計算です。

高度成長期に投資をして資産を築いた後に引退した人と、いまも続いている2008年からの景気低迷の影響を最も受けた若い層が明暗を分けた格好です。別の言い方では、雇用や住宅の不況の影響を最も受けているのが若い世代だということです。

昨日ランチをした32歳のマッシューは、「妻と合わせて毎月400ドルの教育ローンをまだ返済している」と語っていました。大学の学費が日本と比べて格段に高いアメリカでは、ほとんどの学生が教育ローンを借りるのですが、不況が長期化し収入が大幅に落ち込む中でローン返済が大きな負担になっています。資産がゼロまたはマイナスという若い家族も少なくありません。

アメリカは先進国の中で唯一、人口が年間300万人の割合で増えているのですが、人口が増えているのは主にヒスパニックです。ヒスパニックは白人と比べて収入が少ないため、お金持ちの老人を貧しい若い人が支えるという構図になっています。

日本では少子高齢化が進み社会保障の将来が懸念されていますが、事情が異なるアメリカでも類似した問題が深刻化しているのです。議会では膨れ上がる社会保障費の問題が議論されていますが、社会構造が変わっていることもあること、与野党が対立していることで、抜本的な解決策が見つかっていません。 

 [November 10, 2011] No 0104896

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PROFILE

松島 新(まつしま あらた)氏

執筆者

昭和60年慶大卒後、テレビ東京入社。
ブリュッセル、モスクワ、ニューヨーク支局長、「ワールド・ビジネス・サテライト」担当。
平成13年ソニー入社後、CEO室、ソニー・コーポレーション・オブ・アメリカのバイスプレジデントなど歴任。
現在、金融情報サービス会社Market Editorsにて、エグゼクティブエディター(ジャーナリスト)として情報提供に携わる。ロサンゼルス在住。

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