2分でわかるアメリカ

2011/11/08銀行を変える日


先週末の土曜日5日は、「BANK TRANSFER DAY」(銀行を変える日)でした。以前も当コラムでお伝えしましたが、格差や雇用情勢の問題を訴える「OCCUPY WALL STREET」(ウォール街を占拠せよ)の活動家が、大銀行からお金を引きあげて非営利の金融機関や小規模の地方銀行に口座を移す運動を展開、その指定日が5日だったのです。

これをビジネスチャンスと考えた地方銀行は、フェイスブックやツイッターなどのソーシャルメディアを使って大キャンペーンを展開しました。新規に口座を開設した人の先着100人に100ドルを進呈しますとか、小切手の発行手数料を無料にしますとか、魅力的なオファーを提供しています。

対する大手銀行は、運動の広がりに危機を感じ取ったのか、守りに入っています。不良債権の問題が最も深刻とされるバンク・オブ・アメリカは、デビットカードの利用者に毎月5ドルを課金する計画を撤回しました。JPモルガン・チェースやウェルズ・ファーゴも課金を断念しました。

運動に共感したロサンゼルスに住む27歳のクリステン・クリスチャンさんは、フェイスブックの「フレンド」500人に、大銀行にあるお金を引きあげるように呼びかけました。彼女はテレビ各社に取り上げられ、運動が運動を呼び全米各地に広がりました。7万5000人以上が運動に参加したものと見られます。

モーブス・サービシーズという調査会社によりますと、全米の当座預金口座に占める大銀行のシェアは2009年時点で45%でした。モーブス・サービシーズのアナリストは、来年半ばまでに大銀行のシェアが30%程度に低下すると予想しています。

この運動がアメリカ経済にどう影響するのかは不明ですが、ソーシャルメディアのパワーをあらためて意識させられました。

[November 07, 2011] No 0104893 
 

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PROFILE

松島 新(まつしま あらた)氏

執筆者

昭和60年慶大卒後、テレビ東京入社。
ブリュッセル、モスクワ、ニューヨーク支局長、「ワールド・ビジネス・サテライト」担当。
平成13年ソニー入社後、CEO室、ソニー・コーポレーション・オブ・アメリカのバイスプレジデントなど歴任。
現在、金融情報サービス会社Market Editorsにて、エグゼクティブエディター(ジャーナリスト)として情報提供に携わる。ロサンゼルス在住。

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