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2011/11/04ゴールドマン卒業生の成績


ゴールドマン・サックスはウォール街屈指の投資銀行です。政府をはじめ幅広い分野と深く繋がっています。その強さ・影響力は、世界の金融機関の中で群を抜いています。

その最強の投資銀行の元CEO、ジョン・コーザイン氏が率いるMFグローバルが月曜日に破たん。時間が経つにつれ、顧客の資金を無断で借用していたことが明らかになってきました。SECやCFTCなど金融当局だけではなく、FBIまで捜査に乗り出し大きなスキャンダルに発展しました。コーザイン氏は1999年に内紛で社外に追いやられるまで、25年に渡ってゴールドマン・サックスに勤めた卒業生です。

MFグローバルのジョン・コーザイン氏はいつも「ミニ・ゴールドマン・サックス」をつくると言っていたそうです。商品先物のブローカーだった会社を1年で大変身させ、自己資金で積極的にリスクを取りました。

ニューヨーク・タイムズは、リスクを取ることを好むゴールドマン・サックスの卒業生が同じ失敗を繰り返していると紹介しています。興味深いので、簡単にご紹介します。

 1999年から2004年までプレジデントと共同COO(最高執行責任者)を務めたジョン・セイン氏は、ニューヨーク証券取引所のトップを経て投資銀行メリルリンチの会長兼CEOに就任しました。それから1年もしないうちに、メリルリンチはバンク・オブ・アメリカへの売却を余儀なくされ、その後に巨額損失を出したことで解雇されました。 

クリントン政権時代の財務長官、ロバート・ルービン氏もゴールドマン・サックスのトップでした。財務長官を退任後は、シティグループのシニア・アドバイザーで取締役に就任しました。ルービン氏はシティグループの取締役会で「もっとリスクを取るべきだ」と主張しました。ルービン氏は、オペレーションには関与しませんでしたが、ルービン氏がシティグループに在籍中に時価総額が70%も下がりました。

ゴールドマン・サックスの元バンク、JCフラワーズは、破たんした日本の長銀を取得し新生銀行に再生させたことで一時的に脚光を浴びました。しかし、フラワーズ氏の最新のファンドは40億ドルの損失を計上しています。

現在のゴールドマン・サックスのCEO、ロイド・ブランクファイン氏は「自分が考えている時間の98%は2%の可能性を考えている」と言っているそうです。2%はリスクなのでしょうか。

ゴールドマン・サックスの卒業生は優秀で、成功した人が大勢います。あまりにも目立つ人が多いため、「失敗」が誇張されているとも言えますが、「成功と失敗は裏表」だなあと考えさせられます。

[November 03, 2011] No 0104889

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PROFILE

松島 新(まつしま あらた)氏

執筆者

昭和60年慶大卒後、テレビ東京入社。
ブリュッセル、モスクワ、ニューヨーク支局長、「ワールド・ビジネス・サテライト」担当。
平成13年ソニー入社後、CEO室、ソニー・コーポレーション・オブ・アメリカのバイスプレジデントなど歴任。
現在、金融情報サービス会社Market Editorsにて、エグゼクティブエディター(ジャーナリスト)として情報提供に携わる。ロサンゼルス在住。

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