2分でわかるアメリカ

2011/10/29ウォール街デモが冬支度


ニューヨーク・マンハッタンのウォール街近くの公園で6週間前にはじまった運動「Occupy Wall Street」(ウォール街を占拠せよ)。日本のメディアでは、中東の民主化運動と比較するなど、「大変なことになっている」との悲観的な報道が目立ちますが、アメリカでは意外にも日本ほど大きく報道されていません。民主主義国家のリーダー、アメリカではデモが日常茶飯事だからです。

直近の報道では、ニューヨーク州に住む夫婦が「Occupy Wall Street」の商標登録を申請したことが話題になっています。Tシャツやバッグなどの関連グッズを売り出すためだそうです。民主主義というより、「資本主義のリーダー」のアメリカらしいトピックスだと思います。

Occupy Wall Streetの活動家の多くは、ズコッチ・パークという公園で寝泊まりしているのですが、ニューヨークはこれから厳しい冬を迎えます。氷点下摂氏20度にまで気温が下がり、ホームレスの凍死者が毎年出るほどの寒さなのですが、活動家は激寒の冬も野宿するのかどうか、話題になりはじめました。  

ニューヨーク市の職員の一部は「初雪が降ると、活動が終わるのではないか」と予想しています。というよりも期待しているようです。ニューヨーク市は、治安維持のため警官や職員の残業手当が負担になっていて、「一日でも早く公園居座りをやめて欲しい」というのが本音だと思います。「言論の自由」がありますから、もちろん公式には発言しませんが。

一方の活動家のグループは、ウォール街近くの居住空間を探し始めました。寄付金が既に30万ドル(約2280万円)集まったため、資金は十分にあります。寒さが厳しい冬をなんとか乗り切りたい考えです。ということで、市の期待に反して、Occupy Wall Streetの運動は年を越す可能性が高そうです。

[October 28, 2011] No 0104885

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PROFILE

松島 新(まつしま あらた)氏

執筆者

昭和60年慶大卒後、テレビ東京入社。
ブリュッセル、モスクワ、ニューヨーク支局長、「ワールド・ビジネス・サテライト」担当。
平成13年ソニー入社後、CEO室、ソニー・コーポレーション・オブ・アメリカのバイスプレジデントなど歴任。
現在、金融情報サービス会社Market Editorsにて、エグゼクティブエディター(ジャーナリスト)として情報提供に携わる。ロサンゼルス在住。

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