2分でわかるアメリカ

2011/10/14寄付はどれくらい届くのか


ロサンゼルスに住む知り合いの一人が、東日本大震災にまとまった額を寄付しました。「米国赤十字社は手数料をとりすぎて被災地にいくら届くかわからないから」という理由で、被災地に直接でむき寄付したようです。

アメリカは、日本とは比較にならないほどの寄付大国です。税制上の優遇措置があるため、お金持ちから一般の人まで頻繁に寄付します。例えば、僕個人は娘が通うミドルスクールや週末だけの日本の補習校に毎年寄付していますし、古くなったコンピュータや洋服などはソルベーション・アーミーという救世軍の組織に寄付しています。友人が関係しているNPOから日常的に寄付が求められます。

東日本大震災に関しては、僕が日本人であることから、多くの友人や知り合いから「どこに寄付するのがよいか」と聞かれました。多くのアメリカ人の頭の中には「米国赤十字社は手数料を多くとりすぎる」との思いがあり、確実に被災者に届いて欲しいとの願いからです。僕自身は赤十字社に募金したのですが、不安が残りました。

ネット上では、「赤十字社から被災地に届くのはわずか10%」という見解も一部であるのですが、真相はどうか、少し調べてみました。

米国赤十字社は、7月までに2億4500万ドル(約187億円)の寄付が集まり、その90%は被災地のために使ったと報告しています。経費は約10%、事務所の維持費などを考えますと良識の範囲内だとみられます。公開された情報をみても、経費は寄付額の9%程度でした。

けさ立ち寄ったセブンイレブンで、キャッシャーで黒人の親子がホットドックを買おうとしていたのですが、お金が足りず買えませんでした。それをみていた40歳ぐらいの婦人がホットドック代をかわりに払い、黒人の親子はホットドックを受け取りました。もちろん、いろいろな人がいると思いますが、アメリカ人は基本的に寄付に寛容、心が暖かい人が多いと思います。米国赤十字社も思った以上に経費をとっていないと考えます。  

[October 13, 2011] No 0104874

※当レポートは、情報提供を目的としたものであり、特定の商品の推奨あるいは特定の取引の勧誘を目的としたものではありません。

※当レポートに記載する相場見通しや売買戦略は、ファンダメンタルズ分析やテクニカル分析などを用いた執筆者個人の判断に基づくものであり、予告なく変更になる場合があります。また、相場の行方を保証するものではありません。お取引はご自身で判断いただきますようお願いいたします。

※当レポートのデータ情報等は信頼できると思われる各種情報源から入手したものですが、当社はその正確性・安全性等を保証するものではありません。

※相場の状況により、当社のレートとレポート内のレートが異なる場合があります。

NOTE

このレポートは、Market Editors が信頼に値すると判断した情報を基に作成されています。あくまでも情報提供が目的であり、その結果について責任を負うものではありません。投資に関しましては、投資家ご自身の判断に基づき決定してください。無断転載や引用を禁じます。

Market Editors
【データ提供】

PROFILE

松島 新(まつしま あらた)氏

執筆者

昭和60年慶大卒後、テレビ東京入社。
ブリュッセル、モスクワ、ニューヨーク支局長、「ワールド・ビジネス・サテライト」担当。
平成13年ソニー入社後、CEO室、ソニー・コーポレーション・オブ・アメリカのバイスプレジデントなど歴任。
現在、金融情報サービス会社Market Editorsにて、エグゼクティブエディター(ジャーナリスト)として情報提供に携わる。ロサンゼルス在住。

バックナンバー

  • 2019.01.19 更新NY連銀総裁の警告不法移民を減らし、麻薬取引や人身売買などの犯罪を撲滅するためメキシコとの国境にスティール製の壁を建設するとのトランプ大統領の公約。国境警備の強化には賛成するもの…
  • 2019.01.18 更新ウォール街、株強気派増える17日のニューヨーク株式マーケットでは、モルガンスタンレーの決算が予想を下回ったことなどが影響し売りが先行しました。ただ、下げ幅は限定的。後半の取引で上昇に転じ…
  • 2019.01.17 更新メイ首相続投、5つのシナリオメイ首相が提示したEU離脱協定案の賛否を問うイギリス議会下院の投票が15日夜実施され、反対多数で否決されました。メイ首相が率いる与党・保守党からはEU離脱派と残…
  • 2019.01.16 更新政府閉鎖のネガティブ効果メキシコ国境の壁建設の予算をめぐるトランプ大統領と民主党の対立が続いています。解決に向かう兆候はまったくみられません。9つの省庁の予算が切れ、政府機関の約25%…
  • 2019.01.15 更新破たんした電力会社、どうなるカリフォルニアで起きた山火事をめぐり、一因をつくったとされる電力大手PG&Eが今月29日にチャプター11(日本の民事再生法に相当する連邦破産法第11条)の適用を…

「日刊2分でわかるアメリカ(2分でアメリカがわかる)」過去記事のタイトル一覧(月別)はこちら。

そのほかのマーケット情報

ページトップへ