2分でわかるアメリカ

2011/10/11祝日なのに休みでない中途半端な日


今年の10月10日は日本では体育の日で祝日。アメリカでも祝日です。もちろん、東京オリンピックを記念した体育の日ではありません。1492年に、クリストファー・コロンブスが北アメリカ大陸に到着したことを祝う「コロンバスデー」です。10月の第2月曜日がコロンバスデーとして、連邦の祝日に指定されています。

しかし、コロンバスデーは中途半端な祝日なのです。どういうことかと言いますと、連邦政府や郵便局はお休みですし、銀行も閉まっているのですが、多くの学校や会社は普段通りなのです。

カリフォルニア州やハワイ州、ラスベガスがあるネバダ州、そしてテキサス、フロリダ、サウスダコタなどの州でも祝日ではありません。また、ニューヨーク証券取引所は通常通り開いています。

どうしてバラバラなのか言いますと、人種のルツボというアメリカ独特の背景があります。スペイン人のコロンブスがアメリカを発見したということは、言葉をかえますと「白人が先住民の土地を侵略した日」でもあるのです。過去に先住民のグループによる反対集会やキリスト協会が「ある人が自由を手にした一方で、弾圧や差別された人がいる」として祝日にしないよう訴えました。

アメリカでは白人の人口が多いのですが、最新の国勢調査ではヒスパニックやアジア系の人口が急増していて、将来は白人がマイノリティになると予想されています。こうしたことを背景に、コロンバスデーを祝日にしない企業などが年々増えているのです。

娘は今朝、普段通りサンタモニカのミドルスクールに登校しました。学校の先生に聞いたところ、「コロンバスデーはかなり前から休みではなくなった」と言っていました。その一方、ユダヤ教の祝日はミドルスクールが休みになることがあります。人種が絡む祝日はボイコットするのに、宗教的な祝日は休校になります。アメリカって複雑ですね。  

[October 10, 2011] No 0104871

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PROFILE

松島 新(まつしま あらた)氏

執筆者

昭和60年慶大卒後、テレビ東京入社。
ブリュッセル、モスクワ、ニューヨーク支局長、「ワールド・ビジネス・サテライト」担当。
平成13年ソニー入社後、CEO室、ソニー・コーポレーション・オブ・アメリカのバイスプレジデントなど歴任。
現在、金融情報サービス会社Market Editorsにて、エグゼクティブエディター(ジャーナリスト)として情報提供に携わる。ロサンゼルス在住。

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