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2011/09/21FOMCめぐる期待感と思惑


FRBの金融政策を決めるFOMCがワシントンのFRB本部ではじまりました。今回のFOMCは、景気の減速が鮮明になる中でメンバーがあらゆる選択肢を議論するため、当初1日の予定を2日間に延長されました。このため「追加的な緩和措置が決まる」との期待感がマーケット関係者などの間で高まっています。

これまで、当コラムやマーケットでマーケットの見方をご紹介しましたが、これをまとめます。

株式市場でボラタイルな相場が続いている中、「株式相場を引き上げるのはQE3」とウォール街では考えられています。たしかに、6000億ドルの追加的な国債買い入れ(QE2)が去年末に実施されて以降の数ヶ月間の株式相場は堅調でした。

しかし、今回はQE3に踏み込まず、「頼みの切り札として残しておくのではないかとの見方が優勢です。

今回のFOMCは、FRBが保有している短期債を売却し長期債を買うオペレーションを決める可能性が高そうです。「ひねる」という意味があるツイストと言われる1960年代に実施された政策で、長期金利を低めに誘導するものです。資金の供給量が変わらないため、インフレの副作用はないとみられますが、効果は限定的になる可能性が指摘されています。  

もう1つは、一般の銀行がFRBに預けている準備預金に0.25%の金利がつくのですが、これを引き下げるまたはゼロにする措置も検討されそうです。この措置では、お金が市中に循環する効果があると言われています。

さらに、会合後の声明の中で、一段と踏み込んだ意思を表明する可能性もあります。明確な経済目標を採用するとみるマーケット関係者も少なくありません。

以上が、マーケットが予想しているFOMCのシナリオです。もちろん、予想に近ければ相場への影響は限定的、サプライズがあればマーケット全体が動く可能性があります。

FOMCの声明は米国東部時間の明日22日午後2時15分、日本時間の午前3時15分に発表される予定です。

[September 20, 2011] No 0104857

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PROFILE

松島 新(まつしま あらた)氏

執筆者

昭和60年慶大卒後、テレビ東京入社。
ブリュッセル、モスクワ、ニューヨーク支局長、「ワールド・ビジネス・サテライト」担当。
平成13年ソニー入社後、CEO室、ソニー・コーポレーション・オブ・アメリカのバイスプレジデントなど歴任。
現在、金融情報サービス会社Market Editorsにて、エグゼクティブエディター(ジャーナリスト)として情報提供に携わる。ロサンゼルス在住。

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