2分でわかるアメリカ

2011/09/16半額の30%引き


ロサンゼルス郊外のカマリロとオンタリオにあるアウトレットを先週末ハシゴしました。駐車場が巨大にもかかわらず、駐車スペースを探すのに時間がかかるほど混み合っていました。

アメリカ商務省がまとめた最新の小売売上高は横ばいで、特に総合小売店や衣料、装身具の弱さが目立ちました。先行きが不透明な中、消費者のサイフの紐が固くなっていることを示しています。しかし、大幅なディスカウントをするアウトレットは別です。

調査会社のNPDによりますと、今年4月までの12カ月間の小売売上高はほとんど増えていませんが、メーカー直販のアウトレットの売上は17.8%増加しました。

アウトレットはもともと、衣料メーカーなどの過剰在庫を処分する目的でつくられました。しかし、景気の良し悪しにかかわらず人が集まるため、最近ではアウトレット専用の商品を仕入れる店も少なくありません。ある調査では、アウトレットで売られている商品の85%が定価で販売されたことがない商品だそうです。

 それでも「安さ」は大きな魅力です。特に、高級革製品で知られるコーチや値段が高めのアバクロなどは、定価の半分は当たり前、半額の30%引きなども珍しくありません。「Tシャツのコストは定価の10%程度」と良く聞くのですが、これだけ安く売っても利益が出ているようです。 

ロサンゼルス郊外にあるシタデルというアウトレットでは去年秋、15万平方メートルの新棟がオープンしました。スペースをさらに拡張する計画も進んでいます。アルカディアなどロサンゼルス東部でもアウトレット・モールを新設する計画があります。

一昔前まで「中国製」を気にしていた人が平気でメイド・イン・チャイナの洋服を着ているように、高級デパートでしか買い物をしなかった人のアウトレットに対する抵抗感がなくなってきています。景気低迷が長引き、アメリカ人の価値観が変わったのだと思います。

[September 15, 2011] No 0104854

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PROFILE

松島 新(まつしま あらた)氏

執筆者

昭和60年慶大卒後、テレビ東京入社。
ブリュッセル、モスクワ、ニューヨーク支局長、「ワールド・ビジネス・サテライト」担当。
平成13年ソニー入社後、CEO室、ソニー・コーポレーション・オブ・アメリカのバイスプレジデントなど歴任。
現在、金融情報サービス会社Market Editorsにて、エグゼクティブエディター(ジャーナリスト)として情報提供に携わる。ロサンゼルス在住。

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