2分でわかるアメリカ

2011/08/16女性大統領が誕生する日


アメリカ共和党の大統領候補を決める関門となるストローポール(STARW POLL)が週末にアイオワ州で実施されました。ストローポールというのは日本では馴染みがないと思いますが、アメリカでは一般的です。

ストローとは「わら」のこと。わら人形のことをストロードール(STRAW DOLL)と英語で言うのですが、「架空の人物」と訳す場合もあります。つまり、ストローポールとは「架空の投票」または「模擬投票」と訳すことができます。

共和党は大統領選挙が実施される前の年にストローポールを実施し、資金集めをすると同時に、大統領候補を絞り込みます。「架空」といっても、そこで勝利した候補が本物の候補者になる例が多いため注目されます。最近の例では、1999年の共和党のストローポールで当時テキサス州知事だったジョージ・W・ブッシュ前大統領が勝利、その流れで候補者になり、本投票で大統領に選出されました。

週末のストローポールで勝利したのは、ミシェル・バックマン下院議員。5人の子どもと23人の養子を育て、日本の国税局にあたるIRSの弁護士を経て夫と小さな会社を経営しています。

バックマン下院議員の勝利の背景には、第3の政治勢力である草の根のティーパーティーの強力な支持がありました。ティーパーティーと言えば、同じ共和党で前回の大統領選挙で副大統領候補に指名されたサラ・ペイリン前アラスカ州知事を思い浮かべます。

バックマン下院議員とペイリン前アラスカ州知事には共通点が多くあります。ともにルックスが良く、保守的な家族感やキリスト教右派的な信仰者です。

今年のはじめまでは、出馬を断念した大富豪のトランプ氏が注目されたくらいで共和党の大統領候補者に名前が挙がる人は新鮮味がありませんでした。しかし、ミシェル・バックマン下院議員の浮上で共和党の候補選びへのメディアの注目度がグッとアップしました。「絵になるのでバックマン候補の写真や動画がやたら目立ちます

民主党のオバマ大統領には、一向に改善しない景気、高い失業率、米国債の格下げなど逆風が強く、支持率が下がり続けています。ちょっと前まで、「アメリカで黒人と女性は大統領になれない」とされてきましたが、ひょっとすると黒人大統領の次に女性大統領が誕生する日が来るかもしれません。  

[August 15, 2011] No 010481

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PROFILE

松島 新(まつしま あらた)氏

執筆者

昭和60年慶大卒後、テレビ東京入社。
ブリュッセル、モスクワ、ニューヨーク支局長、「ワールド・ビジネス・サテライト」担当。
平成13年ソニー入社後、CEO室、ソニー・コーポレーション・オブ・アメリカのバイスプレジデントなど歴任。
現在、金融情報サービス会社Market Editorsにて、エグゼクティブエディター(ジャーナリスト)として情報提供に携わる。ロサンゼルス在住。

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