2分でわかるアメリカ

2010/04/10アダルト業界にも‘フリー’


ロサンゼルス北部は、山に囲まれた平地であるためバレー(Valley)と呼ばれています。
バレーには、ウォルト・ディズニーやワーナー・ブラザーズ、NBCユニーバーサルといったメジャー映画スタジオがあります。

バレーはまた、アダルト映画の本拠地として知られています。1970年代からバレーにアダルト映画会社が起業し、いまではアメリカで合法的に流通しているアダルト映画の90%はバレーで制作され130億ドル市場に成長しました。このため、ポルノバレーと呼ばれることもあります。

このポルノバレーが危機的な状況にひんしています。無料でアダルト動画を投稿する動画共有サイトが急増、アダルト映画業界の収入のほとんどを占めるDVDの売り上げが激減しているためです。

ユーチューブをまねたアダルト専門の動画共有サイトは一年前と比べ倍増、現在1000サイトもあるといわれています。アダルトのDVDの初回出荷枚数は、2、3年前まで5000枚でしたが、いまは1500枚程度です。

USAトゥデーによりますと、業界最大手のヴィヴィッド・エンターテインメントは、不法にコピーされたコンテンツを流しているサイトに対し、72時間以内に動画を削除しなければ法的な措置をとるという警告文をなんと月に500以上出しているそうです。

しかし、削除されたコンテンツは、今度は別のサイトに投稿されることが多く、決定的な対策にはなっていません。

クリス・アンダーソン氏が書いた「フリー(Free)」という本が去年、ベストセラーになりました。アンダーソン氏は著書の中で、一部の有料(プレミアム)利用者が残りの無料(フリー)利用者を支える‘フリーミアム’がネットメディアの主流になりつつあると指摘しています。景気に左右されない、または不況知らずといわれてきたアダルト映画業界もビジネスモデルを変えるときがきています。

[April 09, 2010] No 010130

※当レポートは、投資や運用等の助言を行うものではありません。また、お客様に特定の商品をお勧めするものでもありません。

※当レポートに記載する売買戦略はテクニカル指標その他を基に客観的に判断しているものであり、相場の行方を決定付けるものではありません。最終的な投資判断はご自身の意思判断によりお取引いただきますようお願いいたします。

※当レポートのデータ情報等は信頼できると思われる各種情報源から入手したものですが、当社はその正確性・安全性等を保証するものではありません。

※相場の状況により、当社のレートとレポート内のレートが異なる場合があります。

NOTE

このレポートは、Market Editors が信頼に値すると判断した情報を基に作成されています。あくまでも情報提供が目的であり、その結果について責任を負うものではありません。投資に関しましては、投資家ご自身の判断に基づき決定してください。無断転載や引用を禁じます。

Market Editors
【データ提供】

PROFILE

松島 新(まつしま あらた)氏

執筆者

昭和60年慶大卒後、テレビ東京入社。
ブリュッセル、モスクワ、ニューヨーク支局長、「ワールド・ビジネス・サテライト」担当。
平成13年ソニー入社後、CEO室、ソニー・コーポレーション・オブ・アメリカのバイスプレジデントなど歴任。
現在、金融情報サービス会社Market Editorsにて、エグゼクティブエディター(ジャーナリスト)として情報提供に携わる。ロサンゼルス在住。

バックナンバー

  • 2018.06.19 更新増える米資産バブル論※今週の相場がまるわかり『Weekly投資戦略ガイド』(18日更新)はこちらウォール街関係者は「バブル」という言葉を使うことを可能なかぎり避けています。誰も使い…
  • 2018.06.16 更新ナパワインがメニューから消えたアメリカのトランプ政権の通商政策に世界が動揺しました。トランプ大統領は15日の声明で、技術と知的財産が中国に盗まれることを容認できないとして、中国からの輸入品5…
  • 2018.06.15 更新「カリフォルニア州を3分割」投票へアメリカ西海岸の大部分を占めるカリフォルニア州は、幅広い意味で全米最大の州です。人口は4000万人。アメリカ商務省の最新のデータでは、経済は2兆7470億米ドル…
  • 2018.06.14 更新歴史的会談めぐる認識ギャップトランプ大統領は13日、金正恩朝鮮労働党委員長と会談したシンガポールから帰国しました。エアフォースワンがワシントン郊外のアンドリューズ空軍基地に着陸した直後、北…
  • 2018.06.13 更新米エコノミストのシナリオ、2020年景気後退経済指標でみるアメリカ経済は絶好調。失業率は18年ぶりの低水準に低下、賃金の伸びは年末までに3%に達する見込み。2018年のGDP成長率は3%近いとの予想がみら…

「日刊2分でわかるアメリカ(2分でアメリカがわかる)」過去記事のタイトル一覧(月別)はこちら。

そのほかのマーケット情報

ページトップへ