2分でわかるアメリカ

2011/07/27意外に少ない中国の米債保有率


債務上限の引き上げ問題で揺れるアメリカ。ユーロの存続に関わる問題に発展したギリシャの債務問題。そして震災復興で財政赤字が今後さらに膨らむ日本。

累積債務額が最も大きいのはアメリカ。債務のGDP比率が断トツに高いのは日本。そして債務の外国人保有比率が最も高いのはギリシャ。問題が国内で処理できないので、マーケットではギリシャの債務問題の影響が最も深刻になる傾向があります。日本国債の約95%を日本の金融機関などが保有しているため、円は「安全資産」として買われています。

それではアメリカはどうか。米国債は世界で最も安全で安定した債券とされ世界の投資家が最優先で購入します。特に、中国は大量の米国債を保有していて、比率が相当高いと一般的にみられています。

 アメリカ財務省によりますと、米国債の42.2%はアメリカ国内の金融機関や機関投資家が保有しています。さらにアメリカの社会保険基金が17.9%、米軍関連の基金が8.1%で計68.2%をアメリカ国内の投資家が保有しています。 

残りの3割強を外国人投資家が保有しています。中国、日本、イギリス、ブラジルの順です。中国の保有率は7.5%です。去年9月末の数字ですので比率に多少の変化はありますが、全体の傾向はほとんど変わっていません。FRBがQE2で6000億ドルの国債を買い入れているので、アメリカ国内の保有率は上がっても下がっていることはないと考えます。

ということで、一般的に考えられているより中国を含む外国人の保有率は高くありません。内外比率はギリシャと日本のちょうど中間にあるという感じです。デフォルトになっても、米国債の金利払いが優先されるので、最も影響を受けるのは連邦職員かもしれません。

オバマ大統領は昨夜の演説で、「妥協」するのではなく、意見の隔たりが大きくデフォルトに陥るかもしれないと警鐘を鳴らしました。期限まで後1週間。ギリギリの政治交渉が続けられています。

[July 26, 2011] No 010465

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PROFILE

松島 新(まつしま あらた)氏

執筆者

昭和60年慶大卒後、テレビ東京入社。
ブリュッセル、モスクワ、ニューヨーク支局長、「ワールド・ビジネス・サテライト」担当。
平成13年ソニー入社後、CEO室、ソニー・コーポレーション・オブ・アメリカのバイスプレジデントなど歴任。
現在、金融情報サービス会社Market Editorsにて、エグゼクティブエディター(ジャーナリスト)として情報提供に携わる。ロサンゼルス在住。

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