2分でわかるアメリカ

2011/07/23激安店に通う中間層


iMacのワイヤレスマウスの電池が切れたので近所の99セント・オンリー・ストアに行きました。99セント・オンリー・ストアは、日用品から食料品まで全て99セントで売っている激安店です。ソニーやパナソニックの乾電池4本セットも99セントで売っています。

レジを待っている間、いろいろ観察したのですが、メキシカンや黒人が多かった激安店に白人の客が多いことに気付きました。僕の前で精算した白人の中年女性は、肉や魚からコーンフレーク、牛乳と食料品でカゴが一杯でした。全部で80ドルぐらい、支払いは現金でした。しかも100ドル札。

現金社会の日本では一万円札を日常的に使いますが、クレジット社会のアメリカで100ドル札を使うのはラスベガスぐらい。ほとんどはクレジットカードを使うため、ちょっと驚きました。

99セント・オンリー・ストアのような日常品を激安で売る店をDOLLAR STORES(ダラー・ストアーズ)と言います。Dollar General(ダラー・ジェネラル)、 Family Dollar Store(ファミリーダラーストア), Dollar Tree(ダラーツリー)のトップ3は全米に店舗を展開しています。

2008年の金融危機以降、デパートや高級スーパーが苦戦する中、ダラー・ストアーズは売り上げを大幅に伸ばしてきました。しかし、ウォール・ストリート・ジャーナルは、ダラー・ストアーズにも景気悪化の影響が出てきたと報じています。決算はいずれもアナリストの予想に届きませんでした。コスト増に加え、常連の低所得者の買い物の量が減っている可能性があります。

これまでダラー・ストアーズの顧客は年収4万ドル(約316万円)以下の低所得者層が中心でした。しかし、新たな客の半分は年収が7万ドル(約553万円)以上ある中間層だとウォール・ストリート・ジャーナルは伝えています。

99セント・オンリー・ストアで食料品を買い込んでいた中年女性もきっと新たなお客さんなのだと思います。「アメリカの景気は全体に良くない」とあらためて感じました。

[July 22, 2011] No 010463 
 

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PROFILE

松島 新(まつしま あらた)氏

執筆者

昭和60年慶大卒後、テレビ東京入社。
ブリュッセル、モスクワ、ニューヨーク支局長、「ワールド・ビジネス・サテライト」担当。
平成13年ソニー入社後、CEO室、ソニー・コーポレーション・オブ・アメリカのバイスプレジデントなど歴任。
現在、金融情報サービス会社Market Editorsにて、エグゼクティブエディター(ジャーナリスト)として情報提供に携わる。ロサンゼルス在住。

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