2分でわかるアメリカ

2011/07/22アメリカで最も大事な会社の後継問題


アメリカで最も重要な会社はどこか。エジソンが基礎を築いたGEかアメリカの代名詞とも言えるコカコーラか、それとも再生したGMか。実際にアメリカ人にアンケート調査をすると、「アップル」と答える人が大半だと思います。たぶん。メディアのカバー率が圧倒的に高く、ウォール街もメインストリートも注目しているからです。

一昨日発表されたアップルの第2四半期の決算は利益が倍増。これから8月末まで新学期需要が期待されますし、今年9月にはiPhone5が発売されるため第4四半期の決算も「絶好調」が予想されています。iPod、iPhone、iPadと革新的な商品を相次いで発表するアップルの株価は過去5年間で7倍になりました。

そのアップルに重い陰となっているのが、今年1月から病気療養に入ったスティーブ・ジョブズCEOの健康問題と後継者問題です。アップルの取締役会が、ジョブズ氏の後継に関してヘッドハンティング会社と協議したとの噂が今週に入り広がりました。

ウォール・ストリート・ジャーナルは、ジョブズ氏に直接メールを送り、噂の真相を聞きました。これに対しジョブズ氏は「デタラメだと思う」と答えたそうです。でも、噂は一向に消えない他、後継問題がメディアやネットで幅広く論じられるようになりました。

ジョブズ氏の最有力候補は事実上ナンバー2のティム・クックCOO。ジョブズ氏が前回の病気休暇の際もアップルを率いました。小売部門トップのロン・ジョンソン氏も候補の1人でしたが、小売大手のJCペニーのCEOとして転職しました。マーケティングで定評があるバイス・プレジデントのアリソン・ジョンソン氏も、ソフト部門のトップだったバートランド・サーレット氏もそれぞれ最近退社しました。こうした中、後継探しの噂が流れていることを考えますと、外部から人材を持って来る可能性が高そうです。

 アップル=ジョブズ氏。カリスマ経営者はいつかはいなくなります。アップルが今後もアメリカで最重要な会社であり続けるかは、後継にかかっていることは間違いありません。ところで、アップルがきのうリリースした新OSのライオンを早速インストールしました。ネット接続が格段に早くなり驚きました。 

[July 21, 2011] No 010462

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PROFILE

松島 新(まつしま あらた)氏

執筆者

昭和60年慶大卒後、テレビ東京入社。
ブリュッセル、モスクワ、ニューヨーク支局長、「ワールド・ビジネス・サテライト」担当。
平成13年ソニー入社後、CEO室、ソニー・コーポレーション・オブ・アメリカのバイスプレジデントなど歴任。
現在、金融情報サービス会社Market Editorsにて、エグゼクティブエディター(ジャーナリスト)として情報提供に携わる。ロサンゼルス在住。

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