2分でわかるアメリカ

2011/07/19ロサンゼルスが終わる日


「アルマゲドン」という映画をご覧なりましたか。キリスト教の解釈をもとに、世界の終末における最終的な戦争を描いたハリウッドの大作です。日本語では「世界最終戦争」と言います。

この「アルマゲドン」を文字って、先週末のロサンゼルスは「Carmageddon」(カーマゲドンと発音)と呼ばれました。アメリカ第2の都市で戦争が起こった訳ではありません。ロサンゼルス北西の主要な高速道路「405」の約16キロが53時間に渡って閉鎖されたため、車社会のロサンゼルス全体で大渋滞し混乱する、「この世の終わりだ」「2度とこんなことはゴメンだ」との思いを込めて、名付けられました。  

「405」の閉鎖は、ゲッティ美術館の近くの陸橋の補修のためで、半年前から高速道路の電光掲示板で告知されていました。あまりにも影響が大きく、告知を徹底させるためロサンゼルス警察は一部のセレブに協力を依頼。パリス・ヒルトンは「今週末は自宅で過ごす」とツイートしました。アシュトン・クッチャーも「カーマゲドンが起こっていること」をツイッターで呼びかけました。ネットワーク系テレビのローカル局は「405閉鎖という特番を早朝から夜まで放送しました。

50万のドライバーに影響するイベントだけに、ロサンゼルスのショップは「カーマゲドン・スペシャル・セール」を実施しました。サンタモニカのスポーツ・ショップでは「40.5%」の割引、フェアモント・ミラマー・ホテルという高級ホテルは「405ドル」で特別な部屋を提供、ディナーも「40ドル5セント」にしました。「405」のTシャツも販売されました。

さらに格安航空のジェットブルーは、ロサンゼルス南部のロングビーチからディズニーやワーナーのスタジオがあるバーバンクまでの飛行を「4ドルで提供しました。成田空港から羽田空港ぐらいの距離なので飛行時間は20分弱。CNNの記者が実際に乗ったのですが、セキュリティなどに時間がかかり合計で1時間以上かかったそうです。

毎週土曜日、僕は娘の日本語補習校の送り迎えをしています。サンタモニカから「405」を使うルートなので、妻は「最低5時間かかるから休んだ方がいい」と止めました。僕は、「カーマゲドン」を見たいとの興味もあり、リスクをとって娘と「405」に向かいました。結果はどうだったか。ガラガラでいつもより早く30分程で着いてしまいました。「カーマゲドン」でロサンゼルスは消滅しませんでした。

[July 18, 2011] No 010459

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PROFILE

松島 新(まつしま あらた)氏

執筆者

昭和60年慶大卒後、テレビ東京入社。
ブリュッセル、モスクワ、ニューヨーク支局長、「ワールド・ビジネス・サテライト」担当。
平成13年ソニー入社後、CEO室、ソニー・コーポレーション・オブ・アメリカのバイスプレジデントなど歴任。
現在、金融情報サービス会社Market Editorsにて、エグゼクティブエディター(ジャーナリスト)として情報提供に携わる。ロサンゼルス在住。

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