2分でわかるアメリカ

2011/07/16独立系は「C」格付け


レストランを選ぶ際、ヨーロッパではミシュラン。アメリカではザガットを参考にする人が多くいます。説明は読まず、ミシュランの星の数やザガットの数字だけで判断して、レストラン選びをする人は、僕を含めてたくさんいると思います。

また、ワインが売れるかどうかは、ロバート・パーカーという弁護士出身のワイン評論家のポイントで決まります。ボルドーのシャトーやナパのカルトワインの値段は、パーカーのポイントで決まります。96以上のポイントがつくと値段が高騰、85ポイント以下だと値段を大幅に下げても売れ残ることが少なくありません。

パーカーのレーティングが正しいかどうかは微妙です。100ポイントのワインを過去に3本飲みましたが、確かに美味しかったのですが「95ポイント」との違いは正直わかりませんでした。ミシュランの3星レストランで食事をしたことはないのですが、パリの1星レストランは「高いこと」しか憶えていません。

レストランとワインに関して日本語では「レーティング」という単語を使いますが、国家や企業には「格付け」という日本語を使用します。英語ではRating(レーティング)と同じなのですが、格付け特に有名な格付け会社による「格付け」は威厳があるように感じます。ただ、その格付けは、レストランやワイン同様に主観的な評価によるものです。

複数のアナリストの意見を総合して判断するのですが、アナリストは神様ではなく人間ですので当然、間違うことがあります。リーマン・ブラザーズの格付けを経営悪化が表面化するまで高い水準にしていたことは、その一例です。

世界で最有力の格付け会社は3つ。アメリカのムーディーズとスタンダード・アンド・プアーズ(S&P)、そして米英に拠点を置くフィッチです。実はこの他にも独立系の格付け会社がたくさんあります。イーガン・ジョーンズやA.M.ベスト、そしてワイズはいずれも独立系の格付け会社です。


  ムーディーズをはじめとする3大格付け会社は、米国債の格付けを引き下げる方向で見直し中だと発表しました。S&Pは今月中にも米国債の格付けを引き下げる可能性があります。一方、独立系は既に格下げしていて、ワイズは米国債をCに格付けました。「C」は3大格付け会社の「トリプルB」に相当します。「投資不適格の2つ上」、つまりジャンク債ギリギリです。 


レストランやワインの「レーティング」は、正直ガッカリすることがあります。ワイズの格下げ、そしてムーディーズなどの見解が正しいかどうかはわかりませんが、その影響は「ガッガリ」だけでは済まないでしょうね。

[July 15, 2011] No 010458

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PROFILE

松島 新(まつしま あらた)氏

執筆者

昭和60年慶大卒後、テレビ東京入社。
ブリュッセル、モスクワ、ニューヨーク支局長、「ワールド・ビジネス・サテライト」担当。
平成13年ソニー入社後、CEO室、ソニー・コーポレーション・オブ・アメリカのバイスプレジデントなど歴任。
現在、金融情報サービス会社Market Editorsにて、エグゼクティブエディター(ジャーナリスト)として情報提供に携わる。ロサンゼルス在住。

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