2分でわかるアメリカ

2011/07/13米失業保険が出なくなる


毎月発表される雇用統計、そして毎週木曜日に発表される新規失業保険件数、さらにホワイトハウスと議会の債務上限の引き上げをめぐる対立。いずれもマーケットの材料になっていますが、「悪い」というのはわかるのですが、どうもピンときません。

しかし、ニューヨーク・タイムズが伝えたムーディーズの社会保障に関するレポートは、アメリカは本当に深刻な状況だということがよくわかります。

それによりますと、アメリカ政府の歳出の20%が失業保険、フードスタンプと呼ばれる生活保護、そして社会保障に使われています。政府が出すお金の2割が失業者などの生活を支えるのに使われているということです。

しかし、失業者への手厚い補助も今年一杯で終了します。最大で2年近く支給される失業保険の延長措置が年末に失効することや連邦政府の州政府への助成金も制限されるなど約370億ドルがカットされるからです。

不況が深刻なフロリダでは47万6000人が失業保険の支給を受けている一方、去年一年で増えた雇用は1万1200人にとどまっています。アリゾナ州では4万5000人の失業保険の給付が年末までにストップしますが、職はほとんどありません。

先週金曜日8日に発表された雇用統計で失業率は9.2%でしたが、この中には職探しをあきらめた人などが含まれておらず、実体は数字以上に悪いことは明らかです。加えて、生活を支えている失業保険を受給できる人が来年以降に大幅に減ったら、景気は回復するどころか2番底になるかもしれません。  

[July 12, 2011] No 010455

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PROFILE

松島 新(まつしま あらた)氏

執筆者

昭和60年慶大卒後、テレビ東京入社。
ブリュッセル、モスクワ、ニューヨーク支局長、「ワールド・ビジネス・サテライト」担当。
平成13年ソニー入社後、CEO室、ソニー・コーポレーション・オブ・アメリカのバイスプレジデントなど歴任。
現在、金融情報サービス会社Market Editorsにて、エグゼクティブエディター(ジャーナリスト)として情報提供に携わる。ロサンゼルス在住。

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