2分でわかるアメリカ

2011/07/09通じないジャパニーズ・イングリッシュ


11歳の娘の日本人補習校の友だちの一人が東京に戻りました。娘は「友だちの家はリッチ」だと言っています。良く聞いてみると、東京では「マンション」に住むから、リッチだというのです。

「マンション」とは英語で豪邸のことを言います。ベッドルームがいくつもあり、プールやテニスコートなどが敷地内にある富豪が住む家です。日本で言う「マンション」は、英語で「APARTMENT」(アパートメントと発音)。日本人ながらアメリカで育ち英語で考える娘にとって、東京の人はみんな豪邸に住んでいると思っていましたが、実際に「マンション」を見てギャップに驚いていました。

日本で独自に進化したジャパニーズ・イングリッシュの存在は、日本人の英語力に影響していると思います。アフターサービス、インターホン、ガソリンスタンド、キーホルダー、シュークリーム、タイムリミットなどアメリカ人に通じないジャパニーズ・イングリッシュです。外来語が一般化することはよくありますが、日本の場合、意味や発音が独自に進化(変化)するのが特徴です。

もうひとつ日本人の英語が下手な背景には、学校の英語の先生が日本人だということもあると思います。アメリカでは、フランス語の先生はフランス人、ロシアでもドイツ語の先生はドイツ人です。当然と言えば当然だと思うのですが、小学校から大学まで僕の英語の先生は日本人でした。日本人の多くは10年近く英語を勉強しているのに、英語を話せないのは教育に問題があるとしか考えられません。

アメリカに駐在している英語が出来ない商社マンや銀行員を僕は何人も知っています。ロサンゼルスに4年も「留学」しても日本人コミュニティで暮らしているため、英語ができないまま帰国した人も少なくありません。中国人や韓国人と比べても英語力が明らかに劣っていると、アメリカに住む日本人は誰もが感じています。

国の借金は巨額、少子高齢という社会構造など、日本はいずれ増税になり、経済規模も伸びないことを考えますと、富裕層や企業の多くは「外に出る」ことを選択するケースが増えると考えます。英語の重要性はさらに高まるのではないでしょうか。  

[July 08, 2011] No 010453

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PROFILE

松島 新(まつしま あらた)氏

執筆者

昭和60年慶大卒後、テレビ東京入社。
ブリュッセル、モスクワ、ニューヨーク支局長、「ワールド・ビジネス・サテライト」担当。
平成13年ソニー入社後、CEO室、ソニー・コーポレーション・オブ・アメリカのバイスプレジデントなど歴任。
現在、金融情報サービス会社Market Editorsにて、エグゼクティブエディター(ジャーナリスト)として情報提供に携わる。ロサンゼルス在住。

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