2分でわかるアメリカ

2011/07/02税金を巡る日本人の勘違い


僕が住むカリフォルニア州では、日本の消費税に相当するセールスタックスの税率が7月1日から引き下げられます。州財政を補うため一時的に実施されていた「1%の増税措置」が失効したためです。サンタモニカでは、10.25%から9.25%に引き下げられます。同時にこれまで州外のオンライン小売店で買い物をした際はセールスタックス(いわゆるアマゾン税)が課税されませんでしたが、カリフォルニア州は課税することが義務付けられました。

10%前後のセールスタックスを当初は高いと思ったのですが最近は慣れました。考えてみれば、僕がブリュッセルに住んでいた頃は20%近い消費税を払っていたので、それと比べると負担は半分。

日本の消費税は5%ですが、世界では2ケタの消費税が少なくありません。日本の消費者の方がいいと思うかもしれませんが、消費税込みで日本と外国の物価を比較すると日本の方が圧倒的に高いと感じます。

いま1年ぶりに一時帰国しているのですが、食料品がアメリカと比べ20%ほど高いと感じます。さらに、交通費から家電までほとんどの物価が日本は高いと思います。アメリカはディスカウントが当たり前、特にアメリカの洋服や靴などは日本の半分以下だと思います。  

消費税率だけを比較すると日本の方が低いのですが、家賃や人件費など日本のモノには高いマージンが価格に上乗せされているのではないかとさえ感じます。もちろん円相場が高いというのも原因の一つだと思いますが。

法人税に関しては、日本はアメリカとほぼ同率で約40%と国際的に最も高い水準とされています。ヨーロッパは30%前後、中国は25%です。しかし、アメリカの税制は進んでいて、企業に設備投資などでお金を使わせるためさまざまな控除や例外が設定されています。知り合いの会計士によりますと、アメリカの法人税は実質的に25%前後だということです。

消費税の引き上げと法人税の引き下げが日本で議論されていますが、単純に税率を海外と比較して高いとか低いとか判断するのではなく、「お金がまわる仕組み」を考えた方が良いと思うのですが。

[July 01, 2011] No 010448

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PROFILE

松島 新(まつしま あらた)氏

執筆者

昭和60年慶大卒後、テレビ東京入社。
ブリュッセル、モスクワ、ニューヨーク支局長、「ワールド・ビジネス・サテライト」担当。
平成13年ソニー入社後、CEO室、ソニー・コーポレーション・オブ・アメリカのバイスプレジデントなど歴任。
現在、金融情報サービス会社Market Editorsにて、エグゼクティブエディター(ジャーナリスト)として情報提供に携わる。ロサンゼルス在住。

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