2分でわかるアメリカ

2011/06/30決められない日本人


ちょっと古い話ですが、僕はアメリカから出張した際に日本のあるメディア会社に提案を持ち込んだことがあります。30分ほど説明した後、先方の社長から「是非提案を受けたいが、社内の支持が得られるかどうか」と言われました。

アメリカの企業とミーティングをする際に「あなたは誰にレポートしていますか」と聞かれることが少なくありません。相手の上司が誰で会っている相手がどういう権限を持っているかを確認するためです。

アメリカの企業は、軍隊と似ていて上下関係が明確です。それぞれの権限がはっきりしています。CEOの決定は絶対、その方針に沿って中間管理職が定められた権限の範囲内で決裁していきます。当然ですが、責任の所在もはっきりしています。

CEOが「レポート」するのは、取締役会。取締役会が意識しているのは株主です。つまり、CEOが業務執行の最高責任者であること、取締役会が監視/監査の役割を持ち、会社は株主のものであることがはっきりしています。

これに対し日本の企業の多くは、執行と取締役会の関係がはっきりしない、または同じになっているケースが多くあります。また、アメリカでは「会社は株主のモノ」ですが、日本では「会社は役員と社員と株主のもの」あるいは「みんなのもの」という感じがします。  

冒頭のメディア会社の社長の机の後ろには「調和」と書かれた額が掲げてありました。日本の会社社長が最も好むモットーは「調和」または「和」ではないでしょうか。チームワークで意思決定することもあり日本の企業トップは顔が見えないことが多くあります。日本の社長は平社員から上がったサラリーマン社長が多いのに対しアメリカのCEOは経営のプロでこの違いは経営判断や企業文化にも反映されていると思います

[June 29, 2011] No 010446

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PROFILE

松島 新(まつしま あらた)氏

執筆者

昭和60年慶大卒後、テレビ東京入社。
ブリュッセル、モスクワ、ニューヨーク支局長、「ワールド・ビジネス・サテライト」担当。
平成13年ソニー入社後、CEO室、ソニー・コーポレーション・オブ・アメリカのバイスプレジデントなど歴任。
現在、金融情報サービス会社Market Editorsにて、エグゼクティブエディター(ジャーナリスト)として情報提供に携わる。ロサンゼルス在住。

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