2分でわかるアメリカ

2011/06/29危ない国ジャパン


きのうから日本です。用事が溜まっているため7月9日まで滞在します。日本に行く前はいつも、アメリカ人の友人などから「ENJOY!(楽しんで来て!)」と言われるのですが、今回は違いました。僕が「日本に行ってくる」と言うと「大丈夫なのか」「安全なのか」と口を揃えて言われました。

アメリカからみると「福島」も「東京」も「福岡」もどれも同じ。地理的なイメージがないアメリカ人にとっては「日本は放射能に汚染された国」なのです。

アメリカのメディアは、3月11日の地震が起きた当初は、日本の復興需要や被災者がパニックを起こさない道徳観を伝えていました。しかし、最近の日本を巡る報道は「政府と東電の対応の遅さ」「危機管理の欠如」に焦点を当てたものが目立ちます。チェルノブイリとの比較も多く、「日本の情報は信用できない」「危なすぎる」という印象を与えます。

今回僕は航空券を期待以上に安く買えたのですが、出発直前に旅行代理店のカウンターを通りかかったら、6月出発の日本とロサンゼルスの往復チケットが399ドル(約3万2000円)で販売していました。税金や燃料費が全て含まれた値段です。アメリカの学校は既に夏休みで家族旅行が増える時期ですが、この激安チケットは、日本に行く人がいかに少ないかを示しています。

地震や津波の被災者を支援するため訪日したアメリカのスーパースターであるレディガガが先週「日本は安全」と記者会見で呼びかけたのも、こうした背景があります。

安倍元首相ではありませんが、震災前までアメリカからみた日本のイメージは「美しい国」「進んだ国」「安全な国」でした。しかし、今のイメージは「危険な国」と言っても過言ではありません。このイメージにより、日本へ渡航者が減るだけではなく、日本から輸出される全てのモノに影響することは明らかです。日本人はコミュニケーションが決してうまくありませんが、いま正確な信頼できる情報の発信が求められています。  

[June 28, 2011] No 010445

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PROFILE

松島 新(まつしま あらた)氏

執筆者

昭和60年慶大卒後、テレビ東京入社。
ブリュッセル、モスクワ、ニューヨーク支局長、「ワールド・ビジネス・サテライト」担当。
平成13年ソニー入社後、CEO室、ソニー・コーポレーション・オブ・アメリカのバイスプレジデントなど歴任。
現在、金融情報サービス会社Market Editorsにて、エグゼクティブエディター(ジャーナリスト)として情報提供に携わる。ロサンゼルス在住。

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