2分でわかるアメリカ

2011/06/23ハイブリッドが売れなくなった


知り合いの会計士が、自慢のBMWの買い替えを検討しています。クルマ社会のロサンゼルスでガソリン代の負担が重くなっているため、知り合いはトヨタのプリウスを見に行きました。ディーラーに東日本大震災の影響でプリウスの在庫が無くなりつつあり「3000ドルのプレミアム」を払わないと売らないと言われたそうです。

 プレミアムの話を聞き「ハイブリッドはやはり売れているなあ」と思っていたのですが、その逆でした。ガソリン価格の高騰やエコブームを背景に去年まで絶好調だったハイブリッドカーの販売が急減速しています。 

USAトゥデイは、ハイブリッドカーは、同じクラスのガソリン車と比べ平均で6000ドル高いと伝えています。プリウスならプレミアムを払わないといけないので6000+3000=9000ドルも高いことになります。

ハイブリッドカーのアメリカ市場に占めるシェアは去年7月には3.6%ありましたが、いまのシェアは約1.6%と半分以下に減りました。もちろん東日本大震災の影響もあるのですが、どちらかと言うと価格が安い燃費が良い小型車を選択する人が増えていることが原因のようです。

売れているのは、韓国の現代自動車の小型車エラントラやフォードのフォーカス、GMシボレーのクルーズなどの小型車です。断トツに燃費が良いプリウスと比べると燃費はそれほどではないのですが、フォードのフュージョン・ハイブリッドやレクサスのハイブリッドの燃費と比べるとほぼ同じか、悪くても10%程度。それで値段が圧倒的に安いので売れるのは納得がいきます。

ハリウッドのセレブが愛用するなどプリウスは「ステータスが高い手頃なクルマ」でした。しかし、雇用環境が改善せず、先行きが不透明ないま「ステータスよりも値段」ということなのだと思います。

[June 22, 2011] No 010441

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PROFILE

松島 新(まつしま あらた)氏

執筆者

昭和60年慶大卒後、テレビ東京入社。
ブリュッセル、モスクワ、ニューヨーク支局長、「ワールド・ビジネス・サテライト」担当。
平成13年ソニー入社後、CEO室、ソニー・コーポレーション・オブ・アメリカのバイスプレジデントなど歴任。
現在、金融情報サービス会社Market Editorsにて、エグゼクティブエディター(ジャーナリスト)として情報提供に携わる。ロサンゼルス在住。

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