2分でわかるアメリカ

2018/07/19トランプ関税、今度はウラン?

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先月末から今週初めにかけて、北朝鮮が高濃縮ウランの生産を強化しているとする複数の情報が出ました。北朝鮮は「デマだ」と否定し、意図的な挑発行為だと非難しました。ウランは、原子力発電所の燃料になるほか、核兵器の原料となります。


北朝鮮問題とは関係がありませんが、トランプ政権がウランの輸入制限を検討していることが18日にわかりました。


アメリカ商務省は、ウランの輸入増が安全保障上の脅威になっていないか調査を始めたと発表しました。調査結果に応じて関税引き上げをトランプ大統領に提言する方向です。


アメリカのウラン消費量において、30年前には国産が49%を占めていましたが、現在は5%以下にとどまっています。主に、カナダ、オーストラリア、ロシア、カザフスタンから輸入しています。


2011年の福島原発の事故以来、大口の買い手だった日本が原発の稼働を一時停止し、ドイツが閉鎖した影響で、ウラン価格の低迷が続きました。こうした中、世界最大のウラン生産国であるカザフスタンは去年減産を決め、カナダも続きました。供給が減り、ウラン価格は上昇基調に転じました。


さらに価格が上がると、赤字体質のアメリカの原子力発電所の脅威になるとトランプ政権が考えたことが今回の発表の背景です。輸入制限により、アメリカ国内の生産を増やす狙いもあると指摘されています。


貿易戦争がウランにまで波及する形になりましたが、トランプ大統領の関税乱発を阻止する動きがあります。貿易戦争が激化し経済に悪影響となることを懸念する議員の一部から、関税をめぐる大統領の権限を制限すべきとの声が出ています。

 [July 18, 2018]  No 031843940



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PROFILE

松島 新(まつしま あらた)氏

執筆者

昭和60年慶大卒後、テレビ東京入社。
ブリュッセル、モスクワ、ニューヨーク支局長、「ワールド・ビジネス・サテライト」担当。
平成13年ソニー入社後、CEO室、ソニー・コーポレーション・オブ・アメリカのバイスプレジデントなど歴任。
現在、金融情報サービス会社Market Editorsにて、エグゼクティブエディター(ジャーナリスト)として情報提供に携わる。ロサンゼルス在住。

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