2分でわかるアメリカ

2018/05/02関税のEU除外を延長、対中交渉控え

アメリカのトランプ政権は1日までに、EU、カナダ、メキシコに対する鉄鋼・アルミニウム関税の除外措置を延長することを決めました。期限となっていた5月1日から1カ月延長します。


韓国については、2か国間の自由貿易協定の見直しで大筋合意したため、鉄鋼の関税から除外されました。日本と中国については、鉄鋼、アルミニウムとも関税が適用されます。


ウォールストリートジャーナルは、アメリカの同盟国であるEUが関税除外の延長に安堵したが、今後の行方は不透明で多くの疑問を残す結果になったと報じました。


フィナンシャルタイムズは、脅迫された状況での交渉はしないとして、フランス、ドイツ、EUがトランプ政権に対し除外措置を恒久化するよう求めたとトップ級で伝えました。


ニューヨークタイムズは、関税除外措置により、トランプ政権はアメリカ製品に対するEU加盟国の報復をひとまず回避、同時に中国との貿易摩擦をめぐり余裕を持って交渉できると解説しました。


トランプ大統領は、ムニューシン財務長官やロス商務長官らを中国に派遣し、3日から貿易問題を協議します。出発直前のロス商務長官は1日、CNBCに出演し、中国との交渉が物別れに終われば関税を課す準備があると述べました。EUに対する除外措置を延長したことについては、長期化はしない方針だとしています。


アメリカ供給管理協会(ISM)が1日発表した4月の製造業景気指数は前月から低下、市場予想を下回りました。価格指数は7年ぶりの高水準をつけました。一方、パデュー大学とCMEによる農業部門の景気指数は2017年3月以来となる水準に低下しました。


ビジネスインサイダーは、トランプ政権の貿易政策で製造業者や農家がパニックになっていることがデータで示されたと伝えました。


 [May 01, 2018]  No 031843887


次回の「2分でアメリカを知る」は5月8日配信の予定です。

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PROFILE

松島 新(まつしま あらた)氏

執筆者

昭和60年慶大卒後、テレビ東京入社。
ブリュッセル、モスクワ、ニューヨーク支局長、「ワールド・ビジネス・サテライト」担当。
平成13年ソニー入社後、CEO室、ソニー・コーポレーション・オブ・アメリカのバイスプレジデントなど歴任。
現在、金融情報サービス会社Market Editorsにて、エグゼクティブエディター(ジャーナリスト)として情報提供に携わる。ロサンゼルス在住。

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