2分でわかるアメリカ

2018/04/24制裁めぐりアルミが荒い値動き

欧米マーケットでアルミニウム価格が乱高下しています。


きっかけはアメリカ財務省の経済制裁。ムニューシン財務長官は6日、2016年の大統領選に介入したとして、ロシアの政府関係者や企業との取引を禁止する制裁措置を発表しました。制裁対象に、プーチン大統領に近い富豪のオレグ・デリパスカ氏個人と、傘下のルサールが含まれました。


ルサールは世界最大級のアルミ会社。需給が逼迫するとの懸念でアルミ価格が30%超急騰しました。しかし、アメリカ財務省は23日、デリパスカ氏が持株を手放すのであれば、ルサールへの制裁を緩和する可能性があることを示唆。これを受け、今度はアルミ価格が約10%急落しました。


ルサールはニッケル大手のノリリスクの大株主でもあるため、ニッケル価格も乱高下するなど混乱しました。


ウォールストリートジャーナルは、アルミニウムやニッケルのほか、パラジウムなどロシア関連の非鉄が23日の取引で急落したと詳しく報じました。銅は供給過剰懸念で下落、金は米10年債利回りの上昇を嫌気して売られたとしています。


フィナンシャルタイムズは、制裁の影響は想定していたより大きかったことをアメリカ政府が認識した可能性があるとの専門家のコメントを引用しました。アルミニウムが高騰したことを受け、フランスのマクロン大統領らがトランプ大統領に制裁の見直しを迫っていたとしています。


ブルームバーグは、アメリカのアルミ大手のアルコアの株価が急落したと報じました。制裁発表後に急上昇したが、アメリカ政府が制裁緩和を示唆したことを受け、9年ぶりの下げを記録したとしています。


 [April 23, 2018]  No 031843881

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PROFILE

松島 新(まつしま あらた)氏

執筆者

昭和60年慶大卒後、テレビ東京入社。
ブリュッセル、モスクワ、ニューヨーク支局長、「ワールド・ビジネス・サテライト」担当。
平成13年ソニー入社後、CEO室、ソニー・コーポレーション・オブ・アメリカのバイスプレジデントなど歴任。
現在、金融情報サービス会社Market Editorsにて、エグゼクティブエディター(ジャーナリスト)として情報提供に携わる。ロサンゼルス在住。

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