2分でわかるアメリカ

2018/03/10強弱感ある米雇用統計、どう読む

アメリカ労働省が9日発表した2月の雇用統計は、景気動向を敏感に反映するため重視される非農業部門の雇用者数が前月比で31万3000人増えました。1年7カ月ぶりの伸び。予想の20万人増を大幅に上回りました。

失業率は4.1%で横ばい。17年ぶりの低水準を維持しました。注目を集めた1時間あたりの平均賃金は前月比0.4%増、率にして0.1%の上昇にとどまりました。予想を下回る弱い内容、前年同月比では2.6%増で、修正された1月の2.8%増から鈍化しました。

ウォールストリートジャーナルは、強弱感が入り混じった雇用統計が、過熱せず、FRBが利上げペースを早めることがない強い経済を示したと報じました。

ワシントンポストは、去年は人員を削減した小売会社が雇用を再開、製造業と建設業の雇用が伸びたが、賃金が増えなかったと伝えました。

ニューヨークタイムズは、FRBが今月のFRB会合で政策金利を引き上げることが雇用統計で濃厚になったと報じました。雇用の強い伸びとゆるやかな賃金の上昇は、ウォール街にとって夢のような統計だとしています。

フィナンシャルタイムズも、2月の強い雇用増がアメリカ経済の回復の強さを示し、FRBによる今月の利上げが確実になったと解説しました。パウエル議長が先月の議会証言で年内4回利上げするヒントを与えたが、政策メンバーの一部は、低調なインフレを懸念しているとしています。

CMEグループで取引されるフェデラル・ファンド(FF)金利先物をロイターが分析したところ、FRBが年内に3回利上げするとの観測が強まっていることがわかりました。年4回の利上げ確率は約25%だとロイターが伝えました。

[March 09, 2018]  No 031843852

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PROFILE

松島 新(まつしま あらた)氏

執筆者

昭和60年慶大卒後、テレビ東京入社。
ブリュッセル、モスクワ、ニューヨーク支局長、「ワールド・ビジネス・サテライト」担当。
平成13年ソニー入社後、CEO室、ソニー・コーポレーション・オブ・アメリカのバイスプレジデントなど歴任。
現在、金融情報サービス会社Market Editorsにて、エグゼクティブエディター(ジャーナリスト)として情報提供に携わる。ロサンゼルス在住。

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