2分でわかるアメリカ

2018/01/27トランプ目標下回った米GDP、こう読む

アメリカ商務省が26日発表した2017年第4四半期(10-12月)のGDP速報値は、年率換算で前期比2.6%の増加でした。予想の3.0%増を下回りました。前期の3.2%増から勢いが鈍化しました。

アメリカ経済の3分の2以上を占める個人消費が3.8%増と3年ぶりの大幅増加を記録しました。底堅い個人消費を背景に輸入が急増し、GDPを抑制しました。

個人消費が加速する中、物価の上昇が鮮明になりました。変動が激しい食品と燃料を除いたコア個人消費支出(PCE)物価指数は1.9%上昇、予想の1.6%を上回りました。FRBが重視している指数です。

ロサンゼルスタイムズは、トランプ大統領は3%を越す経済成長を予想したが、2017年通年の実質GDPは2.3%増にとどまったと報じました。オバマ前大統領の2期目最後の年の1.5%と比べると強いが、オバマ政権の8年間の平均と比較すると増加幅は小さいとしています。

ワシントンポストも、2017年の経済成長がトランプ大統領の目標を下回ったと伝えました。税制改革により成長が加速するとトランプ政権と与党の共和党が主張、独立系エコミストも短期的に成長率を押し上げると予想しています。ただ、エコノミストはオバマ政権時代と大差がないとみていると解説しました。

フィナシャルタイムズは、経済成長がどこまで持続するかはエコノミストの見方が分かれていると報じました。また、景気の過熱感に対するリスクをめぐる議論がFRB内で活発になっているとしています。

ウォールストリートジャーナルは、人気コーナー、Heard on the Street(ハード・オン・ザ・ストリート)で、貯蓄率が2005年以来の低水準に落ち込み、賃金の増加がない限り、個人消費が経済をけん引し続けることはできないと解説しました。


 [January 26, 2018]  No 031843824

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PROFILE

松島 新(まつしま あらた)氏

執筆者

昭和60年慶大卒後、テレビ東京入社。
ブリュッセル、モスクワ、ニューヨーク支局長、「ワールド・ビジネス・サテライト」担当。
平成13年ソニー入社後、CEO室、ソニー・コーポレーション・オブ・アメリカのバイスプレジデントなど歴任。
現在、金融情報サービス会社Market Editorsにて、エグゼクティブエディター(ジャーナリスト)として情報提供に携わる。ロサンゼルス在住。

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