2分でわかるアメリカ

2017/12/15トルコの利上げ幅予想届かず、リラ不安定に

ECB、イングランド銀行は、14日に開いた金融政策を決める会合でそれぞれ政策金利を据え置きました。スイス中銀はマイナス金利を据え置き、インドネシア中銀も3つの政策金利を維持しました。メキシコの中央銀行は政策金利を7% から7.25%へ引き上げました。


一方、トルコの中央銀行は、4つの政策金利のうち後期流動性貸出金利を0.50%引き上げ12.75%としました。アナドル通信、ロイター、ブルームバーグのエコノミストを対象にしたそれぞれの調査の予想中央値は1.00%の利上げでした。利上げ幅が予想を大きく下回った形。主要な政策金利である1週間物レポ金利など3つの金利については予想通り据え置きました。


トルコ中銀の会合を受け、失望感からトルコリラが急落しました。


ウォールストリートジャーナルは、政治圧力でトルコ中銀の利上げ幅が予想を下回ったと報じました。エルドアン大統領が成長と投資を支援するため頻繁に利下げを求め、トルコ中銀はこれまで利上げを避けてきたとしています。


ロイターは、トルコ中銀の会合の2日前にもエルドアン大統領が「金利が高いのでインフレ率が下がらない」として中銀を批判していたと伝えました。中銀の独立性に対する懸念が投資家の間で広がったとしています。


フィナンシャルタイムズは、高インフレを受け積極的な利上げを期待していた投資家が失望したと報じました。エルドアン大統領は悪名高い「利下げ要求」をしていたが、中銀が自由に行動すると大統領側近が示唆したことで、トルコの通貨と国債が買い戻されていたとしています。ブルーベイ・アセットマネジメントのアナリストは、「冗談ではないのか。中銀は何も学んでいないようだ」とコメントしたと伝えました。


[December 14, 2017]  No 031843797

※当レポートは、情報提供を目的としたものであり、特定の商品の推奨あるいは特定の取引の勧誘を目的としたものではありません。

※当レポートに記載する相場見通しや売買戦略は、ファンダメンタルズ分析やテクニカル分析などを用いた執筆者個人の判断に基づくものであり、予告なく変更になる場合があります。また、相場の行方を保証するものではありません。お取引はご自身で判断いただきますようお願いいたします。

※当レポートのデータ情報等は信頼できると思われる各種情報源から入手したものですが、当社はその正確性・安全性等を保証するものではありません。

※相場の状況により、当社のレートとレポート内のレートが異なる場合があります。

NOTE

このレポートは、Market Editors が信頼に値すると判断した情報を基に作成されています。あくまでも情報提供が目的であり、その結果について責任を負うものではありません。投資に関しましては、投資家ご自身の判断に基づき決定してください。無断転載や引用を禁じます。

Market Editors
【データ提供】

PROFILE

松島 新(まつしま あらた)氏

執筆者

昭和60年慶大卒後、テレビ東京入社。
ブリュッセル、モスクワ、ニューヨーク支局長、「ワールド・ビジネス・サテライト」担当。
平成13年ソニー入社後、CEO室、ソニー・コーポレーション・オブ・アメリカのバイスプレジデントなど歴任。
現在、金融情報サービス会社Market Editorsにて、エグゼクティブエディター(ジャーナリスト)として情報提供に携わる。ロサンゼルス在住。

バックナンバー

  • 2018.12.15 更新醜い中国データに動揺中国政府の統計局が14日発表した11月の小売売上高は2003年5月ぶりの低い伸びとなりました。鉱工業生産は少なくともほぼ3年ぶりの低い伸びでした。いずれも予想を…
  • 2018.12.14 更新トランプ大統領の法的リスクアメリカのニューヨーク連邦地裁が12日、トランプ大統領の元弁護士のマイケル・コーエン氏に禁錮3年の実刑判決を下しました。約200万米ドル(約2億2600万円)の…
  • 2018.12.13 更新「米中進展」は本物か12日のニューヨーク株式相場が上昇しました。CNBCは、米中の貿易をめぐる協議の進展への期待が株価を押し上げたと伝えました。トランプ大統領はロイターとの単独イン…
  • 2018.12.12 更新中国、アメ車関税引き下げへ中国政府が、アメリカから輸入する自動車にかける関税を現行の40%から15%へ引き下げることを検討していると複数のメディアが報じました。中国政府は、今年7月1日に…
  • 2018.12.11 更新先が読めないブレグジットイギリスのメイ首相は10日、翌11日に予定していたEU離脱をめぐる法案の議会採決を中止しました。メイ首相は、「離脱案をめぐっては重要点の多くで幅広い支持が得られ…

「日刊2分でわかるアメリカ(2分でアメリカを知る)」過去記事のタイトル一覧(月別)はこちら。

そのほかのマーケット情報

ページトップへ