2分でわかるアメリカ

2017/10/19トランプ大統領が最も恐れる株下落

ムニューシン財務長官の、政治専門のニュースサイト、ポリティコのポッドキャストでの発言が話題になっています。

ムニューシン財務長官はこの中で、「税制改革が成立の方向に動けば、株式相場が上昇するだろう」と話しました。100%の確実性が相場に織り込まれておらず、「まだ上昇すると思う」と述べました。規制緩和は織り込み済みとしています。その上で、「成立しない場合は、上昇分の相当部分が反転することに疑いの余地がない」との見方を示しました。

税制改革への道を開く予算案の上院での採決を直前に控え発言したものです。現役の財務長官が、リスクが高いとされる株式の相場にここまで踏み込んで発言するのは異例です。

ワシントンポストは、ムニューシン財務長官が株下落というトランプ大統領が最も恐れる事態を警告したと報じました。就任以来、トランプ大統領は30回以上、株価上昇に言及したとしています。ムニューシン長官は「やらなければ、マーケットが崩れる」と脅迫しているようなものだと解説しました。

フィナンシャルタイムズも、トランプ政権の税制改革なしでは株式相場が下落するとムニューシン財務長官が警告したと伝えました。税制改革による減税分は高成長で補えると政権が主張しているが、財政赤字が拡大し、成長や賃金に悪い影響があるとエコミストがみているとしています。アメリカ政府の借金はGDP比91%と、1947年以来で最大だと解説しました。

CNBCのスタジオでは、ムニューシン発言をめぐり、税制改革への期待が株価を押し上げているのは確かだが、議会の日程を考えると年内成立は難しく、2018年の1-3月期に何らかの合意に達するのではないかなどとするストラテジストらのコメントが相次ぎました。


 [October 18, 2017]  No 031843759

※当レポートは、投資や運用等の助言を行うものではありません。また、お客様に特定の商品をお勧めするものでもありません。

※当レポートに記載する売買戦略はテクニカル指標その他を基に客観的に判断しているものであり、相場の行方を決定付けるものではありません。最終的な投資判断はご自身の意思判断によりお取引いただきますようお願いいたします。

※当レポートのデータ情報等は信頼できると思われる各種情報源から入手したものですが、当社はその正確性・安全性等を保証するものではありません。

※相場の状況により、当社のレートとレポート内のレートが異なる場合があります。

NOTE

このレポートは、Market Editors が信頼に値すると判断した情報を基に作成されています。あくまでも情報提供が目的であり、その結果について責任を負うものではありません。投資に関しましては、投資家ご自身の判断に基づき決定してください。無断転載や引用を禁じます。

Market Editors
【データ提供】

PROFILE

松島 新(まつしま あらた)氏

執筆者

昭和60年慶大卒後、テレビ東京入社。
ブリュッセル、モスクワ、ニューヨーク支局長、「ワールド・ビジネス・サテライト」担当。
平成13年ソニー入社後、CEO室、ソニー・コーポレーション・オブ・アメリカのバイスプレジデントなど歴任。
現在、金融情報サービス会社Market Editorsにて、エグゼクティブエディター(ジャーナリスト)として情報提供に携わる。ロサンゼルス在住。

バックナンバー

  • 2018.05.24 更新陰謀説「スパイゲート」って何?トランプ大統領は23日朝、「SPYGATE(スパイゲート)が歴史上で最大の政治スキャンダルになる可能性がある」とツイッターに投稿しました。「犯罪が深く根ざした国…
  • 2018.05.23 更新「エルドアノミクス」を警告、トルコリラ急落格付け会社のフィッチは22日、金融政策の独立性が大幅に後退すれば、トルコのソブリン格付けを一段と圧迫することになると警告しました。エルドアン大統領の発言の影響が…
  • 2018.05.22 更新中国に敗北したトランプ政権今月初めの北京に続き、ワシントンで開かれた2回目の貿易をめぐるアメリカと中国の閣僚級協議が19日に終了しました。米中は、「中国がアメリカの製品とサービスの購入を…
  • 2018.05.19 更新マーケットが恐れる「イタレグジット」今年3月4日のイタリア総選挙で2大政党となった大衆迎合主義(ポピュリズム)の政党「五つ星運動」と、移民排斥を訴える極右政党「同盟」が18日、連立政権を樹立するた…
  • 2018.05.18 更新ロシア疑惑捜査丸1年、どう終わるか2016年のアメリカ大統領選で、トランプ陣営がロシアと結託して介入したか。いわゆる「ロシア疑惑」を専門に捜査するモラー特別検察官のチームが発足してから、17日で…

「日刊2分でわかるアメリカ(2分でアメリカを知る)」過去記事のタイトル一覧(月別)はこちら。

そのほかのマーケット情報

ページトップへ