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2017/09/09ドル売り材料だらけ、指数33カ月ぶり低水準

主要通貨に対する米ドルの動きを示す米ドル指数が8日、一段と低下しました。年初から12%低下した計算。2015年1月以来の低水準をつけました。米ドルが売られる一方で、安全資産とされる円やスイスフラン、金、米国債が積極的に買われました。

フィナンシャルタイムズは、緊迫する朝鮮半島、ハリケーン「イルマ」でアメリカ経済が打撃を受けるなどの懸念、FRBの金融政策が不透明な中でECBが量的緩和の縮小開始を示唆したことなど、複合的な理由が影響して、米ドル指数が33カ月ぶりの低水準をつけたと大きく報じました。

ブルームバーグTVは、米ドル売材料に溢れていていると伝えました。ハリケーン「イルマ」がFRBの利上げ時期に影響するとの見方、朝鮮半島の緊張、さらにFRBの幹部人事の不透明感を投資家が嫌っているとしています。

ウォールストリートジャーナルは、トランプ大統領のインフラ投資、税制改革、規制緩和が経済を押し上げるとの期待感が強かった年初から、マーケットの心理がいかに変わったかをいまの米ドル安が示していると解説しました。 その上で、連邦政府の債務上限引き上げ問題の先送り、トランプ大統領と与党・共和党の対立など、米ドルが好まれない理由を理解することは難しくないとするストラテジストのコメントを紹介しました。

米ドル安が進む一方で、中国の人民元が目立って上昇しています。ロイターによりますと、人民元の対米ドル相場が急伸、年初からの上昇率が7.5%に達しました。2016年の6.5%の下げを消し、上昇を続けています。輸出に悪影響が出ると中国政府が懸念しはじめたとロイターが伝えました。


[September 08, 2017]  No 031843732

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PROFILE

松島 新(まつしま あらた)氏

執筆者

昭和60年慶大卒後、テレビ東京入社。
ブリュッセル、モスクワ、ニューヨーク支局長、「ワールド・ビジネス・サテライト」担当。
平成13年ソニー入社後、CEO室、ソニー・コーポレーション・オブ・アメリカのバイスプレジデントなど歴任。
現在、金融情報サービス会社Market Editorsにて、エグゼクティブエディター(ジャーナリスト)として情報提供に携わる。ロサンゼルス在住。

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