2分でわかるアメリカ

2017/08/319月のトランプ大統領と議会

トランプ大統領は8月のほぼ半分を、自らが所有するニュージャージーのゴルフ施設で過ごしました。この間、北朝鮮と「言葉の戦争」を繰り広げたことで世界が動揺しました。バージニア州の事件のきっかけとなった白人至上主義者やネオナチを擁護、極端な人種差別主義者とされるアリゾナの元保安官に恩赦を与えました。政界、財界が痛烈に批判しました。


フィナンシャルタイムズ(FT)は、これ以上悪いことはないと思えるほどトランプ大統領はひどかった、ありがたいことに8月が終わるが、9月はさらに悪くなりそうだとする「ドナルド・トランプのワシントンに冬が訪れる」と題するコラムを掲載しました。


FTはこの中で、近く不法移民の子供の滞在を条件付きで認めるオバマ前大統領の移民政策を転換、メキシコとの国境に壁を築くため政府を閉鎖させるなどとして世論を無視した行動をとる可能性があるとしています。


ホワイトハウスの報道官は、トランプ大統領が9月から税制改革に積極的に取り組むことを明らかにしました。まだ8月ですが、その第1弾としてトランプ大統領は30日、ミズーリ州の工場で税制改革の必要性を訴えました。「アメリカの税制は複雑で見直す必要がある」とした上で、国際競争力を得るため法人税を15%に引き下げなければならないと訴えました。新味、具体策に欠ける演説でした。


議会は9月4日のレーバーデー(日本の勤労感謝の日に相当)後に再開します。連邦政府の債務上限引き上げ問題、新年度の予算など重要議題を審議します。


ポリティコは、トランプ大統領が多大な課題を議会に突きつけたと報じました。共和党は新年度の予算をどう通過させるか解決策を見出す必要があるほか、税制改革をどう関連付けるか、税制変更を期間限定にするかどうかなど課題が山積みだとしています。


CNBCは、ハリケーン「ハービー」の影響で、政府機関の一部が閉鎖される確率が当初の50%から35%に低下したとゴールドマンサックスのエコノミストが考えていると伝えました。議会が、自然災害対策と債務上限引き上げ問題を関連付ける可能性があるとみているとしています。これとは別にCNBCは、「ハービー」の被災対策が、厳しさが予想される9月の議会審議をさらに複雑にすると解説しました。
 


[August 30, 2017]  No 031843726

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PROFILE

松島 新(まつしま あらた)氏

執筆者

昭和60年慶大卒後、テレビ東京入社。
ブリュッセル、モスクワ、ニューヨーク支局長、「ワールド・ビジネス・サテライト」担当。
平成13年ソニー入社後、CEO室、ソニー・コーポレーション・オブ・アメリカのバイスプレジデントなど歴任。
現在、金融情報サービス会社Market Editorsにて、エグゼクティブエディター(ジャーナリスト)として情報提供に携わる。ロサンゼルス在住。

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