2分でわかるアメリカ

2017/08/25米政府の資金枯渇のXデー

メキシコとの国境の壁建設の財源を確保するため、政府閉鎖を辞さないとするトランプ大統領の発言が波紋を広げています。

9月4日のレーバーデー(日本の勤労感謝の日に相当)後に再開する議会は、歳出予算法案と債務上限引き上げ法案の2つの重要案件を審議します。トランプ大統領の発言を受け、特に債務上限の引き上げの行方に注目が集まっています。

ムニューシン財務長官は9月29日までに債務上限を引き上げるよう議会に求めています。そうしないと資金が枯渇、政府機関の閉鎖につながるとしています。

 CNNマネーは、政府がすべての支払いをする資金が不足するXデーは正確にはいつか不明だが、議会は10月初めから半ばと予想していると伝えました。仮にXデーが10月2日だと仮定すると、10月に800億米ドル(約8兆7200億円)が不足し、政府支払いの23%ができなくなるとしています。

アトランティックは、共和党も民主党も政府閉鎖を望んでいないが、トランプ大統領がメキシコとの国境の壁建設の費用に固執すると審議が遅れ、混乱する可能性があると報じました。

フィナンシャル・タイムズは、債務上限引き上げをめぐり、トランプ大統領が与党共和党のマコーネル上院院内総務とライアン下院議長への批判を強めていると伝えました。

ウォール・ストリート・ジャーナルは、北朝鮮問題、人種差別の動き、有力企業CEOがホワイトハウスから距離を置いたことなど多くのニュースがあるが、ウォール街が真剣に懸念したのは債務上限の引き上げ問題だけだとするコラムを掲載しました。過剰な懸念であり、アメリカがデフォルト(債務不履行)に陥るとは考えられないとしています。

格付け会社のフィッチは、議会が債務上限の引き上げに失敗した場合、最上級AAAの米国債の格付けを引き下げる可能性を示唆ました。一方、ムーディーズは、フィッチほど厳しい姿勢を示しませんでした。


[August 24, 2017]  No 031843722

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PROFILE

松島 新(まつしま あらた)氏

執筆者

昭和60年慶大卒後、テレビ東京入社。
ブリュッセル、モスクワ、ニューヨーク支局長、「ワールド・ビジネス・サテライト」担当。
平成13年ソニー入社後、CEO室、ソニー・コーポレーション・オブ・アメリカのバイスプレジデントなど歴任。
現在、金融情報サービス会社Market Editorsにて、エグゼクティブエディター(ジャーナリスト)として情報提供に携わる。ロサンゼルス在住。

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