2分でわかるアメリカ

2017/07/28LIBORがなくなる、SONIAへ

イギリスの金融当局FCAは27日、ロンドンの銀行間取引金利(LIBOR)について、2021年末までに新たな金利指標へ移行すべきとの考えを示しました。

LIBOR(ライボー)は、20の銀行が他行から借り入れ可能と考える金利をロンドン時間の午前11時に自己申告し、イギリス銀行協会が平均値を算出するもの。米ドル、ユーロ、円など5つの通貨の7つの借入期間について平均値が公表されます。世界の金利の指標となっています。しかし、トレーダーらが指標金利を不正操作していたスキャンダルが発生、腐敗の代名詞になりました。

FCAのベイリー長官はロンドンで開催されたイベントで、LIBORの取引が活発ではないと指摘、代替指標への移行を本格的に開始すべきだと述べました。ブルームバーグによりますと、ベイリー長官はイングランド銀行の次期総裁の有力候補とみられています。

ニューヨーク・タイムズは、世界で最も重要な指標が大きなスキャンダルに見舞われ、姿を消すことになったと報じました。LIBORは、デリバティブや社債など巨額の金融商品とつながっているとしています。

ウォール・ストリート・ジャーナルは、アメリカに次ぐ形でイギリスがLIBORを廃止する方針だと伝えました。アメリカの銀行は今年6月、米ドルのLIBORを置きかえることを投票で決めたとしています。

LIBORに代わる指標は、イングランド銀行が監督するSONIA(the sterling overnight Interest average)の修正版になる方向だとフィナンシャル・タイムズが解説しました。ユーロ圏にはEONIA、日本はTONARという類似した指標があるとしています。

 [July 27, 2017]  No 031843703

※当レポートは、情報提供を目的としたものであり、特定の商品の推奨あるいは特定の取引の勧誘を目的としたものではありません。

※当レポートに記載する相場見通しや売買戦略は、ファンダメンタルズ分析やテクニカル分析などを用いた執筆者個人の判断に基づくものであり、予告なく変更になる場合があります。また、相場の行方を保証するものではありません。お取引はご自身で判断いただきますようお願いいたします。

※当レポートのデータ情報等は信頼できると思われる各種情報源から入手したものですが、当社はその正確性・安全性等を保証するものではありません。

※相場の状況により、当社のレートとレポート内のレートが異なる場合があります。

NOTE

このレポートは、Market Editors が信頼に値すると判断した情報を基に作成されています。あくまでも情報提供が目的であり、その結果について責任を負うものではありません。投資に関しましては、投資家ご自身の判断に基づき決定してください。無断転載や引用を禁じます。

Market Editors
【データ提供】

PROFILE

松島 新(まつしま あらた)氏

執筆者

昭和60年慶大卒後、テレビ東京入社。
ブリュッセル、モスクワ、ニューヨーク支局長、「ワールド・ビジネス・サテライト」担当。
平成13年ソニー入社後、CEO室、ソニー・コーポレーション・オブ・アメリカのバイスプレジデントなど歴任。
現在、金融情報サービス会社Market Editorsにて、エグゼクティブエディター(ジャーナリスト)として情報提供に携わる。ロサンゼルス在住。

バックナンバー

  • 2019.01.24 更新中国経済リスク、通貨市場に影響もスイスで世界経済フォーラム(ダボス会議)が22日から開かれています。目玉だったトランプ大統領、ブレグジット問題を抱えるイギリスのメイ首相、支持率が急低下したフラ…
  • 2019.01.23 更新NY株のオンとオフ、トランプ意識連休明けの22日のニューヨーク株式マーケットは反落しました。中国の経済指標が弱く、習近平国家主席は「深刻な危機に直面している」と発言。さらにIMFは世界経済見通…
  • 2019.01.19 更新米中貿易戦争めぐり動きありウォールストリートジャーナルが17日、アメリカ政権内で対中関税を引き下げる可能性が議論されていると報じました。この報道をきっかけに、期待感から株式相場が一段高に…
  • 2019.01.18 更新偽新聞と事実に反するトランプ発言政府機関の一部閉鎖の影響を最も受けるワシントンで16日、ワシントンポストの偽新聞が市内数カ所でばらまかれました。「大統領ではなくなった」との大きな見出しに、トラ…
  • 2019.01.17 更新一般教書演説の延期要請の裏側アメリカ民主党のペロシ下院議長は16日、トランプ大統領に書簡を送り、1月29日に予定されている「一般教書演説」を延期するよう要請しました。書簡の中でペロシ下院議…

「日刊2分でわかるアメリカ(2分でアメリカを知る)」過去記事のタイトル一覧(月別)はこちら。

そのほかのマーケット情報

ページトップへ