2分でわかるアメリカ

2017/07/08賃金伸びず、それでもFRBは路線継続か

アメリカ労働省が7日発表した6月の雇用統計は、重視される非農業部門の雇用者数が22万2000人増えました。予想を大幅に上回りました。

失業率は4.4%、0.1ポイント上昇しました。平均週間労働時間は34.5時間と0.1時間増えました。しかし、賃金は前月比0.2%増にとどまり、予想(0.3%増)を下回りました。労働参加率は0.1%上昇、62.8%でした。

ロイターは、賃金の伸びはさえなかったが、労働時間が伸びて雇用市場の底堅さが示されたと伝えました。その上で、FRBが年内3度目の利上げに踏み切り、保有資産の縮小計画を9月に公表する可能性があるとしています。

ウォールストリートジャーナルは、雇用市場に参入するアメリカ人が増えたという良い理由で失業率が上昇したと解説しました。アナリストは、FRBが既定路線を維持するとみているとしています。今回の統計を受けて、7月25-26日の次回会合(FOMC)で大きな決定をすることはないだろうと伝えました。

フィナンシャルタイムズは、今回の統計は堅調な労働市場のトレンドが継続していることを確認するもので、経済政策の実行に苦しむトランプ大統領にとって良いニュースだと報じました。FRBは9月にもバランスシートの開始を決める可能性があり、同時に年後半に追加利上げに踏み切る可能性があるとしています。

ところで、FRBは7日、半期に一度の金融政策報告書を議会に提出しました。アメリカ経済が着実に拡大を続け、雇用情勢は引き続き改善するとの認識を示しました。金融市場に目立ったリスクがないとも指摘しました。

 
[July 07, 2017]  No 031843689

※当レポートは、情報提供を目的としたものであり、特定の商品の推奨あるいは特定の取引の勧誘を目的としたものではありません。

※当レポートに記載する相場見通しや売買戦略は、ファンダメンタルズ分析やテクニカル分析などを用いた執筆者個人の判断に基づくものであり、予告なく変更になる場合があります。また、相場の行方を保証するものではありません。お取引はご自身で判断いただきますようお願いいたします。

※当レポートのデータ情報等は信頼できると思われる各種情報源から入手したものですが、当社はその正確性・安全性等を保証するものではありません。

※相場の状況により、当社のレートとレポート内のレートが異なる場合があります。

NOTE

このレポートは、Market Editors が信頼に値すると判断した情報を基に作成されています。あくまでも情報提供が目的であり、その結果について責任を負うものではありません。投資に関しましては、投資家ご自身の判断に基づき決定してください。無断転載や引用を禁じます。

Market Editors
【データ提供】

PROFILE

松島 新(まつしま あらた)氏

執筆者

昭和60年慶大卒後、テレビ東京入社。
ブリュッセル、モスクワ、ニューヨーク支局長、「ワールド・ビジネス・サテライト」担当。
平成13年ソニー入社後、CEO室、ソニー・コーポレーション・オブ・アメリカのバイスプレジデントなど歴任。
現在、金融情報サービス会社Market Editorsにて、エグゼクティブエディター(ジャーナリスト)として情報提供に携わる。ロサンゼルス在住。

バックナンバー

  • 2019.02.16 更新米中協議は進展、それとも不調?アメリカと中国が北京で開いた貿易をめぐる閣僚級協議が15日、2日間の日程を終えました。両政府は来週、ワシントンで6回目(今年3回目)となる閣僚級協議を行う予定で…
  • 2019.02.15 更新実は弱かった米年末商戦、9年ぶりの大幅減アメリカ商務省が14日発表した2018年12月の小売売上高は季節調整済みで前月比1.2%の減少でした。コンセンサス予想は0.1%増でしたので、それを下回り予想外…
  • 2019.02.14 更新ドル高が影響? 米CPI横ばいアメリカ労働省が13日発表した1月の消費者物価指数(CPI)は3ヵ月連続で前月から横ばいでした。0.1%上昇がコンセンサス予想でしたので、それを下回りました。前…
  • 2019.02.13 更新100年前の呪縛と米中貿易協議アメリカと中国の貿易をめぐる次官級協議が、11日から中国商務省ではじまりました。ムニューシン財務長官とライトハイザー通商代表が12日に北京に到着、14日に始まる…
  • 2019.02.12 更新 時間がないブレグジット3月29日に定められたブレグジット(イギリスのEU離脱)まで約1カ月半。離脱後のEUとの関係を詳細に決める協定はまだ成立していません。EUの行政執行機関である欧…

「日刊2分でわかるアメリカ(2分でアメリカを知る)」過去記事のタイトル一覧(月別)はこちら。

そのほかのマーケット情報

ページトップへ