2分でわかるアメリカ

2017/06/02地球温暖化対策、中国主導も

アメリカのトランプ大統領が1日午後、地球温暖化対策の国際的枠組み「パリ協定」から離脱する方針を正式に発表しました。トランプ大統領は、パリ協定はアメリカに不利であり、離脱してアメリカに有利な方向で交渉し直すと述べました。

2015年に採択されたパリ協定には195カ国が署名。オバマ前大統領が8年かけて主導した枠組みで、アメリカは2025年までに地球温暖化ガスの排出量を2005年と比べて26〜28%削減すると表明しました。

しかし、トランプ大統領は去年の大統領選で「地球温暖化はでっちあげだ」としてパリ協定を批判、離脱を公約に掲げました。娘のイヴァンカさんやティラーソン国務長官らが離脱に反対しましたが、公約を貫いた形です。パリ協定に参加しないのは、アメリカ、シリア、ニカラグアの3カ国のみです。ホワイトハウスでの離脱発表にはホワイトハウス幹部や主要閣僚が出席しましたが、ティラーソン国務長官の姿はありませんでした。

アメリカの温暖化ガス排出量は中国に次いで世界第2位。ロイターは、パリ協定での温暖化ガス削減の取り組みに甚大な影響を及ぼすと伝えました。

ニューヨーク・タイムズは、アメリカの離脱により、温暖化ガス対策を見直す国が相次ぐことが予想されると報じました。離脱は、世界最大経済のアメリカが気候変動対策における指導力を放棄したことを意味するとしています。

ワシントン・ポストは、歴史的な協定からの離脱によりアメリカが外交的に非常に厳しい立場にたたされる可能性があると解説しました。パリ協定を支持していたエクソンモービル前CEOのティラーソン国務長官が、新たに大統領から距離を置くことになるだろうとしています。


[June 01, 2017]  No 031843664

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PROFILE

松島 新(まつしま あらた)氏

執筆者

昭和60年慶大卒後、テレビ東京入社。
ブリュッセル、モスクワ、ニューヨーク支局長、「ワールド・ビジネス・サテライト」担当。
平成13年ソニー入社後、CEO室、ソニー・コーポレーション・オブ・アメリカのバイスプレジデントなど歴任。
現在、金融情報サービス会社Market Editorsにて、エグゼクティブエディター(ジャーナリスト)として情報提供に携わる。ロサンゼルス在住。

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