2分でわかるアメリカ

2017/05/24トランプ予算、劇的変化を狙う

トランプ政権が23日、2018会計年度(2017年10月〜2018年9月)の予算教書を連邦議会に提出しました。トランプ大統領は外遊中で留守、異例の予算案発表となりました。

「A New Foundation for American Greatness(偉大なアメリカのための新しい基礎)」と題された予算教書では、今後10年で低所得者向け給付金や障害者支援、学生ローンなどの歳出を3兆6000億米ドル(約400兆円)削減するとしています。法人税を15%に引き下げ、個人所得税の区分を単純化することなどで2021年度までに経済成長率を3%に高めることなどが柱となっています。

行政管理予算局のマルバニー局長は23日の記者会見で、「納税者のための予算」であり、オバマ政権の予算を劇的に変えるものだと説明しました。

アメリカの主要メディアの23日のトップニュースは、22人が犠牲になった英マンチェスターのテロ事件の続報でした。予算教書については、やや厳しめの論調で伝えました。

ワシントン・ポストは、トランプ政権が提案した予算について、アメリカ人の5分の1が恩恵を受けている低所得者向けの医療保険やフードスタンプ(食費支援)を含む「セーフティネット」を切り落とす
など、連邦政府の役割を劇的に変えるものだと報じました。

ニューヨーク・タイムズは、貧困層への支援を大幅削減する一方で、大幅な減税をする予算案をトランプ政権が示したと伝えました。

ウォール・ストリート・ジャーナルは、バラ色の経済成長見通しを前提にした予算案であり、10年後に財政黒字に転換するという目標が疑問視されていると解説しました。

税財政の立案・決定権は全て議会にありますが、政権の予算教書が「たたき台」になります。
 

[May 23, 2017]  No 031843658

※当レポートは、情報提供を目的としたものであり、特定の商品の推奨あるいは特定の取引の勧誘を目的としたものではありません。

※当レポートに記載する相場見通しや売買戦略は、ファンダメンタルズ分析やテクニカル分析などを用いた執筆者個人の判断に基づくものであり、予告なく変更になる場合があります。また、相場の行方を保証するものではありません。お取引はご自身で判断いただきますようお願いいたします。

※当レポートのデータ情報等は信頼できると思われる各種情報源から入手したものですが、当社はその正確性・安全性等を保証するものではありません。

※相場の状況により、当社のレートとレポート内のレートが異なる場合があります。

NOTE

このレポートは、Market Editors が信頼に値すると判断した情報を基に作成されています。あくまでも情報提供が目的であり、その結果について責任を負うものではありません。投資に関しましては、投資家ご自身の判断に基づき決定してください。無断転載や引用を禁じます。

Market Editors
【データ提供】

PROFILE

松島 新(まつしま あらた)氏

執筆者

昭和60年慶大卒後、テレビ東京入社。
ブリュッセル、モスクワ、ニューヨーク支局長、「ワールド・ビジネス・サテライト」担当。
平成13年ソニー入社後、CEO室、ソニー・コーポレーション・オブ・アメリカのバイスプレジデントなど歴任。
現在、金融情報サービス会社Market Editorsにて、エグゼクティブエディター(ジャーナリスト)として情報提供に携わる。ロサンゼルス在住。

バックナンバー

  • 2018.12.12 更新中国、アメ車関税引き下げへ中国政府が、アメリカから輸入する自動車にかける関税を現行の40%から15%へ引き下げることを検討していると複数のメディアが報じました。中国政府は、今年7月1日に…
  • 2018.12.11 更新先が読めないブレグジットイギリスのメイ首相は10日、翌11日に予定していたEU離脱をめぐる法案の議会採決を中止しました。メイ首相は、「離脱案をめぐっては重要点の多くで幅広い支持が得られ…
  • 2018.12.08 更新予想下回った米雇用統計、こう読むアメリカ労働省が7日に発表した11月の雇用統計は、景気を敏感に反映することから重視される非農業部門の雇用者数が15万5000人増となり、前月の改定値23万700…
  • 2018.12.07 更新HUAWEI副会長逮捕の衝撃カナダ司法省は5日、中国の通信機器大手HUAWEI(ファーウェイ)の孟晩舟(メン・ワンツォウ)副会長兼CFOを逮捕したことを明らかにしました。副会長は創業者の娘…
  • 2018.12.06 更新市場混乱後に動いた中国中国政府は5日、アルゼンチンでの米中首脳会談に関し、初めて公式の声明を発表しました。声明は、3月1日までの期限を設けて貿易戦争の終結を目指すことで一致したと明記…

「日刊2分でわかるアメリカ(2分でアメリカを知る)」過去記事のタイトル一覧(月別)はこちら。

そのほかのマーケット情報

ページトップへ