2分でわかるアメリカ

2017/05/19米税制改革は年内可能か

大幅な法人税の引き下げを含むトランプ政権の意欲的な税制改革が年内に実現するか。17日にマーケットが荒れたのは、トランプ大統領が罷免されることを警戒したというより、税制改革の先行きが不透明になったことへの懸念の方が大きいとの見方があります。

税制改革の実現するため、議会はまず今年10月からの新会計年度の予算案を可決する必要があります。

予算作成のプロセスは来週から始まります。トランプ大統領が計画を示します。それを受け、上下両院の予算員会がそれぞれ独自案の作成に着手します。ただ、議会は29日のメモリアルデーから1週間休会となるので、本格的な作業は6月5日以降になります。

ロシア疑惑が深刻化する中、議会の審議に注目が集まっています。

ヒルは、トランプ大統領が19日金曜日からサウジアラビア、イスラエル、ヨーロッパを歴訪するため、大統領不在の中で予算案が示されることになると伝えました。FBI長官やロシア問題の捜査妨害疑惑などが相次いだことも影響、通常より遅いタイミングでの予算審議のスタートなると解説しました。

ウォール・ストリート・ジャーナルは、財政赤字、軍予算、減税などをめぐる共和党内の争いを最初に解決する必要があり、税制改革につなげる予算案の作業が遅れそうだと報じました。医療保険制度改革の審議もあり、税制改革は中間選挙がある2018年にずれ込む可能性もあるとしています。

トランプ政権が4月末に示した税制改革案は、法人税を15%に引き下げることや、個人の所得税の分類を単純化することが盛り込まれましたが、詳細に欠けていました。ロイターは、ムニューシン財務長官が上院での証言の中で、「ホワイトハウスと議会が効率的に予算作業を進めるため、あえて大雑把にした」と発言したと伝えました。


 [May 18, 2017]  No 031843655

※当レポートは、情報提供を目的としたものであり、特定の商品の推奨あるいは特定の取引の勧誘を目的としたものではありません。

※当レポートに記載する相場見通しや売買戦略は、ファンダメンタルズ分析やテクニカル分析などを用いた執筆者個人の判断に基づくものであり、予告なく変更になる場合があります。また、相場の行方を保証するものではありません。お取引はご自身で判断いただきますようお願いいたします。

※当レポートのデータ情報等は信頼できると思われる各種情報源から入手したものですが、当社はその正確性・安全性等を保証するものではありません。

※相場の状況により、当社のレートとレポート内のレートが異なる場合があります。

NOTE

このレポートは、Market Editors が信頼に値すると判断した情報を基に作成されています。あくまでも情報提供が目的であり、その結果について責任を負うものではありません。投資に関しましては、投資家ご自身の判断に基づき決定してください。無断転載や引用を禁じます。

Market Editors
【データ提供】

PROFILE

松島 新(まつしま あらた)氏

執筆者

昭和60年慶大卒後、テレビ東京入社。
ブリュッセル、モスクワ、ニューヨーク支局長、「ワールド・ビジネス・サテライト」担当。
平成13年ソニー入社後、CEO室、ソニー・コーポレーション・オブ・アメリカのバイスプレジデントなど歴任。
現在、金融情報サービス会社Market Editorsにて、エグゼクティブエディター(ジャーナリスト)として情報提供に携わる。ロサンゼルス在住。

バックナンバー

  • 2018.12.14 更新トランプ大統領の法的リスクアメリカのニューヨーク連邦地裁が12日、トランプ大統領の元弁護士のマイケル・コーエン氏に禁錮3年の実刑判決を下しました。約200万米ドル(約2億2600万円)の…
  • 2018.12.13 更新「米中進展」は本物か12日のニューヨーク株式相場が上昇しました。CNBCは、米中の貿易をめぐる協議の進展への期待が株価を押し上げたと伝えました。トランプ大統領はロイターとの単独イン…
  • 2018.12.12 更新中国、アメ車関税引き下げへ中国政府が、アメリカから輸入する自動車にかける関税を現行の40%から15%へ引き下げることを検討していると複数のメディアが報じました。中国政府は、今年7月1日に…
  • 2018.12.11 更新先が読めないブレグジットイギリスのメイ首相は10日、翌11日に予定していたEU離脱をめぐる法案の議会採決を中止しました。メイ首相は、「離脱案をめぐっては重要点の多くで幅広い支持が得られ…
  • 2018.12.08 更新予想下回った米雇用統計、こう読むアメリカ労働省が7日に発表した11月の雇用統計は、景気を敏感に反映することから重視される非農業部門の雇用者数が15万5000人増となり、前月の改定値23万700…

「日刊2分でわかるアメリカ(2分でアメリカを知る)」過去記事のタイトル一覧(月別)はこちら。

そのほかのマーケット情報

ページトップへ