2分でわかるアメリカ

2017/05/11米国「最も緊張した不確実な時代に」

アメリカのドナルド・トランプ大統領が9日午後、FBIのジェームズ・コミー長官を解任。これが大きな波紋を呼んでいます。

解任理由についてホワイトハウスは、クリントン元国務長官が私用メールを公務に使っていた問題の対応が不適切だったためとしています。閣僚級の解任は、サリー・イエーツ司法長官代行に続き二人目です。

野党・民主党はロシアの疑惑の解明を妨害したとして批判を強め、与党の共和党の一部もネガティブに受け取りました。独立した特別検察官やロシア問題を専門に扱う特別委員会の設置も検討されはじめました。アメリカのメディアは、かつてないほど批判的に大きく、詳しく報じました。

ニューヨーク・タイムズは、解任される直前に、コミー長官がロシア疑惑の捜査員を増やす予算を司法省に要請していたとトップで詳しく報じました。ニューヨーク・タイムズはまた、アメリカの歴史の中で、最も緊張した、最も不確実な時代に入ったと社説で主張しました。

ワシントン・ポストは、FBI長官の解任がトランプ大統領に対する激しい反発を招き、状況が悪化するばかりだと解説しました。

ウォール・ストリート・ジャーナルは、議会上院の共和党の小さなグループが今後の鍵を握る結果になったと報じました。上院100議席のうち、与党の共和党が52議席を持つが、独立色が強い共和党の一部が同意すればロシア疑惑の解明へ動くとしています。ニクソン大統領を辞任に追い込んだウォーターゲート事件を参考にすべきだと伝えました。

USAトゥディは、FBI長官の疑惑をめぐる議会内の動きが複雑化するとみられ、医療保険改革法の修正や減税に関する審議が遅れそうだと解説しました。
 

[May 10, 2017]  No 031843649

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PROFILE

松島 新(まつしま あらた)氏

執筆者

昭和60年慶大卒後、テレビ東京入社。
ブリュッセル、モスクワ、ニューヨーク支局長、「ワールド・ビジネス・サテライト」担当。
平成13年ソニー入社後、CEO室、ソニー・コーポレーション・オブ・アメリカのバイスプレジデントなど歴任。
現在、金融情報サービス会社Market Editorsにて、エグゼクティブエディター(ジャーナリスト)として情報提供に携わる。ロサンゼルス在住。

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