2分でわかるアメリカ

2017/04/05ラッカー総裁辞任、極秘情報漏えいの可能性

アメリカのリッチモンド地区連銀のジェフリー・ラッカー総裁が4日、即時辞任する意向を示しました。FRBの政策に関する極秘情報をアナリストに漏えいした可能性があるというのが理由です。

ラッカー総裁は声明の中で、2012年10月にメドレー・グローバル・アドバイザーズのアナリストと会った際、FRBのコミュニケーション規則に違反した可能性があると説明しました。「極秘情報を開示する意図はなかった」としています。

ラッカー総裁はリッチモンド地区連銀に28年勤務したベテランで、2004年8月に総裁に就任しました。10月1日付けで退任する意向を示していましたが、それを前に突然辞任しました。ラッカー総裁は、インフレを抑制するため速いペースの利上げを求める「タカ派」として知られています。

メドレー・グローバル・アドバイザーズを傘下に持つフィナンシャル・タイムズは、「どの報道機関と同様に、アナリストはレポートに必要な情報源に接する」とのメドレーの声明を伝えました。

ウォール・ストリート・ジャーナルは、2009年にニューヨーク連銀のフリードマン理事会議長が「ゴールドマン・サックス株を取引した」と報じられたことを受けて辞任しましたが、極秘情報の漏えいの可能性で辞任するのは異例だと報じました。

ニューヨーク・タイムズは、メドレーが2012年の顧客向けメモで「FRBが12月会合で資産買い入れの第2弾を決める」と伝えたが、ラッカー総裁の告白と辞任で古い謎が解けたと伝えました。

ラッカー総裁は、FRBが金融政策を決めるFOMCで今年の投票権を持つメンバーではありません。

 
 [April 04, 2017] No 0223190

※当レポートは、情報提供を目的としたものであり、特定の商品の推奨あるいは特定の取引の勧誘を目的としたものではありません。

※当レポートに記載する相場見通しや売買戦略は、ファンダメンタルズ分析やテクニカル分析などを用いた執筆者個人の判断に基づくものであり、予告なく変更になる場合があります。また、相場の行方を保証するものではありません。お取引はご自身で判断いただきますようお願いいたします。

※当レポートのデータ情報等は信頼できると思われる各種情報源から入手したものですが、当社はその正確性・安全性等を保証するものではありません。

※相場の状況により、当社のレートとレポート内のレートが異なる場合があります。

NOTE

このレポートは、Market Editors が信頼に値すると判断した情報を基に作成されています。あくまでも情報提供が目的であり、その結果について責任を負うものではありません。投資に関しましては、投資家ご自身の判断に基づき決定してください。無断転載や引用を禁じます。

Market Editors
【データ提供】

PROFILE

松島 新(まつしま あらた)氏

執筆者

昭和60年慶大卒後、テレビ東京入社。
ブリュッセル、モスクワ、ニューヨーク支局長、「ワールド・ビジネス・サテライト」担当。
平成13年ソニー入社後、CEO室、ソニー・コーポレーション・オブ・アメリカのバイスプレジデントなど歴任。
現在、金融情報サービス会社Market Editorsにて、エグゼクティブエディター(ジャーナリスト)として情報提供に携わる。ロサンゼルス在住。

バックナンバー

  • 2019.02.22 更新景気不透明感で金買いvs米中期待でパラジウム買い金(ゴールド)相場が上昇基調にあります。去年8月を底に約14%上昇しました。FRBが前日に発表した会合(FOMC)議事録が期待ほどハト派ではなかった影響で、21…
  • 2019.02.21 更新注目されたFOMC議事録、こう読むFRBが20日、1月29日と30日に開催した金融政策を決める会合(FOMC)の議事録を公表しました。会合後にパウエル議長がタカ派からハト派に転じたことなどで、ウ…
  • 2019.02.20 更新「核放棄しない」北朝鮮とトランプの交渉力アメリカの首都ワシントンで米中の貿易をめぐる次官級協議が19日再開しました。21日からは閣僚級交渉が2日間の日程で予定されています。今週は米中協議がワシントンの…
  • 2019.02.16 更新米中協議は進展、それとも不調?アメリカと中国が北京で開いた貿易をめぐる閣僚級協議が15日、2日間の日程を終えました。両政府は来週、ワシントンで6回目(今年3回目)となる閣僚級協議を行う予定で…
  • 2019.02.15 更新実は弱かった米年末商戦、9年ぶりの大幅減アメリカ商務省が14日発表した2018年12月の小売売上高は季節調整済みで前月比1.2%の減少でした。コンセンサス予想は0.1%増でしたので、それを下回り予想外…

「日刊2分でわかるアメリカ(2分でアメリカを知る)」過去記事のタイトル一覧(月別)はこちら。

そのほかのマーケット情報

ページトップへ