2分でわかるアメリカ

2016/12/30ロシアとトルコでシリア停戦、アメリカは仲間はずれ

シリアで停戦が発表されました。アサド政権とロシア政府、それにトルコ政府が29日、ほぼ同時に発表しました。

発表によりますと、アサド政権と反政府勢力が現地時間の30日午前0時からシリア全土で停戦を実施。ロシア政府とトルコ政府が停戦を保証します。過激派組織ISISとアルカイダ系の武装組織は停戦の対象外で、攻撃を継続するとしています。

シリア内戦をめぐっては、今年2月と9月に、アメリカとロシアが主導する形で停戦合意しましたが、すぐに戦闘が再燃しました。今回の合意は、アメリカ政府が関与していないこと、反政府の拠点だったアレッポをアサド政権が制圧した2つの環境が従来と異なります。

欧米メディアがトップ級で詳しく伝えました。

ニューヨークタイムズは、今回の停戦合意について、多くの犠牲者を出した6年近く続くシリア内戦の転換点になる可能性があると報じました。シリアの同盟国であるロシアのプーチン大統領が停戦を発表したこと自体、ロシア政府がいかにシリア内戦に深く関与したかを示しているとしています。アメリカのオバマ政権は、利益相反が著しく入り混じっているため停戦調停への深い関与を拒否したが、合意を歓迎したと伝えました。

ワシントンポストは、トルコのエルドアン大統領が「歴史的な機会」だと述べたが、ロシアのプーチン大統領は「停戦合意が破られる可能性もある」と慎重だったと解説しました。オバマ大統領が来月の退任準備を進める中、シリアをめぐるアメリカの影響力が後退していたとしています。

フィナンシャルタイムズは、過去の停戦合意は無数の勢力同士の争いにより守られなかったが、今回の合意で停戦が本当に実施されるかどうかが重要だと伝えました。停戦合意はロシアの中東地域での影響力が増したことを印象付けたとしています。
 
 [December 29, 2016] No 0223128

※当レポートは、情報提供を目的としたものであり、特定の商品の推奨あるいは特定の取引の勧誘を目的としたものではありません。

※当レポートに記載する相場見通しや売買戦略は、ファンダメンタルズ分析やテクニカル分析などを用いた執筆者個人の判断に基づくものであり、予告なく変更になる場合があります。また、相場の行方を保証するものではありません。お取引はご自身で判断いただきますようお願いいたします。

※当レポートのデータ情報等は信頼できると思われる各種情報源から入手したものですが、当社はその正確性・安全性等を保証するものではありません。

※相場の状況により、当社のレートとレポート内のレートが異なる場合があります。

NOTE

このレポートは、Market Editors が信頼に値すると判断した情報を基に作成されています。あくまでも情報提供が目的であり、その結果について責任を負うものではありません。投資に関しましては、投資家ご自身の判断に基づき決定してください。無断転載や引用を禁じます。

Market Editors
【データ提供】

PROFILE

松島 新(まつしま あらた)氏

執筆者

昭和60年慶大卒後、テレビ東京入社。
ブリュッセル、モスクワ、ニューヨーク支局長、「ワールド・ビジネス・サテライト」担当。
平成13年ソニー入社後、CEO室、ソニー・コーポレーション・オブ・アメリカのバイスプレジデントなど歴任。
現在、金融情報サービス会社Market Editorsにて、エグゼクティブエディター(ジャーナリスト)として情報提供に携わる。ロサンゼルス在住。

バックナンバー

  • 2019.02.16 更新米中協議は進展、それとも不調?アメリカと中国が北京で開いた貿易をめぐる閣僚級協議が15日、2日間の日程を終えました。両政府は来週、ワシントンで6回目(今年3回目)となる閣僚級協議を行う予定で…
  • 2019.02.15 更新実は弱かった米年末商戦、9年ぶりの大幅減アメリカ商務省が14日発表した2018年12月の小売売上高は季節調整済みで前月比1.2%の減少でした。コンセンサス予想は0.1%増でしたので、それを下回り予想外…
  • 2019.02.14 更新ドル高が影響? 米CPI横ばいアメリカ労働省が13日発表した1月の消費者物価指数(CPI)は3ヵ月連続で前月から横ばいでした。0.1%上昇がコンセンサス予想でしたので、それを下回りました。前…
  • 2019.02.13 更新100年前の呪縛と米中貿易協議アメリカと中国の貿易をめぐる次官級協議が、11日から中国商務省ではじまりました。ムニューシン財務長官とライトハイザー通商代表が12日に北京に到着、14日に始まる…
  • 2019.02.12 更新 時間がないブレグジット3月29日に定められたブレグジット(イギリスのEU離脱)まで約1カ月半。離脱後のEUとの関係を詳細に決める協定はまだ成立していません。EUの行政執行機関である欧…

「日刊2分でわかるアメリカ(2分でアメリカを知る)」過去記事のタイトル一覧(月別)はこちら。

そのほかのマーケット情報

ページトップへ