2分でわかるアメリカ

2016/12/29「仲間」のはずが「敵」に、イスラエル怒る

国連安全保障理事会がイスラエルの入植活動を非難する決議を採択したことが国際社会を大きく揺るがしています。特に、アメリカとイスラエルの同盟関係が悪化しています。

決議案はエジプトが提案したものですが、同盟国のアメリカが異例にも棄権、拒否権を発動しなかったことで成立しました。オバマ大統領は入植活動に不満でしたが、歴代のアメリカの政権に合わせイスラエルに不利な決議にこれまでは拒否権を発動してきました。任期の最後の最後にイスラエルのネタニヤフ首相に反旗を翻した格好です。

ワシントンポストは、「2国家共存」がイスラエルとパレスチナの和平交渉に障害となっていて、アメリカ政府が入植活動の停止を促す必要があったとするアメリカ政府の強い立場をケリー国務長官が明らかにしたとトップ級で報じました。また、ニューヨークタイムズは、国連安保理決議をめぐってイスラエルがアメリカを批判しているが、入植が2国家共存を崩壊させる可能性があるとの厳しい姿勢をケリー国務長官が示したと伝えました。

CNNは、国連安保理の決議を受け、イスラエルのネタニヤフ首相が外務省に対し、賛成票を投じた日本をはじめイギリス、フランス、ロシア、中国など12カ国の外交関係を制限するよう命じたと報じました。各大使館の実務上の関係を停止、対象国の大使を迎え入れないとしています。

一方、ウォールストリートジャーナルは、オバマ政権の対応についてイスラエルを軽蔑するものだとドナルド・トランプ次期大統領が批判したと報じました。1月20日の大統領就任式まで強い態度を維持するようイスラエルに求めたとしています。
 
[December 28, 2016] No 0223127

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PROFILE

松島 新(まつしま あらた)氏

執筆者

昭和60年慶大卒後、テレビ東京入社。
ブリュッセル、モスクワ、ニューヨーク支局長、「ワールド・ビジネス・サテライト」担当。
平成13年ソニー入社後、CEO室、ソニー・コーポレーション・オブ・アメリカのバイスプレジデントなど歴任。
現在、金融情報サービス会社Market Editorsにて、エグゼクティブエディター(ジャーナリスト)として情報提供に携わる。ロサンゼルス在住。

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