2分でわかるアメリカ

2016/12/23「中国人がもたらした死」監督に重要ポスト

ドナルド・トランプ次期大統領が21日、通商政策のブレーンとなる国家通商会議をホワイトハウス内に新設すると発表しました。トップとしてカリフォルニア大学アーバイン校経済学部のピーター・ナバロ教授を指名しました。

ナバロ氏は中国に対する激しい批判で知られています。2012年にNetflixで公開した1時間20分のドキュメンタリー映画「Death By China(中国がもたらした死)」の監督を自らがつとめ、今年4月にはYouTubeで無料公開しました(http://bit.ly/1Qe4Arw)。中国製のナイフがアメリカを刺し、血が流れるCGイメージが冒頭に描かれています。中国が2001年にWTOに加盟したことで、アメリカの雇用が大量に奪われたことを伝えるものです。中国の軍事的脅威に関する「Crouching Tiger(クラウチング・タイガー)」など数多くの中国批判書も出版しました。

反中学者がトランプ氏の正式なブレーンに加わったことで、次期政権が対中貿易不均衡の是正に向け大きく動くことが予想されます。

ロサンゼルスタイムズは、トランプ次期大統領のナバロ氏起用について、アメリカの対中赤字を縮め、アメリカの製造業を低迷させた中国や他の貿易相手国との不公平な状況を変えるという強いメッセージだと報じました。選挙キャンペーンでトランプ氏は、中国からの輸入品に45%の関税をかけると警告したとしています。

ニューヨーク・タイムズは、映画「中国がもたらした死」を含む作品で知られるナバロ氏は中国政府が対米輸出に補助金を出し貿易戦争を仕掛けていると主張、その影響を受けたトランプ氏が「世界史上で最大の泥棒だ」と中国を批判していたと伝えました。

フォーブスは、ナバロ氏の起用によって必要のない米中戦争が起きそうだとするコラムを掲載しました。ナバロ氏は「貿易タカ派」であり「戦争タカ派」だとしています。


 [December 22, 2016] No 0223124

※当レポートは、情報提供を目的としたものであり、特定の商品の推奨あるいは特定の取引の勧誘を目的としたものではありません。

※当レポートに記載する相場見通しや売買戦略は、ファンダメンタルズ分析やテクニカル分析などを用いた執筆者個人の判断に基づくものであり、予告なく変更になる場合があります。また、相場の行方を保証するものではありません。お取引はご自身で判断いただきますようお願いいたします。

※当レポートのデータ情報等は信頼できると思われる各種情報源から入手したものですが、当社はその正確性・安全性等を保証するものではありません。

※相場の状況により、当社のレートとレポート内のレートが異なる場合があります。

NOTE

このレポートは、Market Editors が信頼に値すると判断した情報を基に作成されています。あくまでも情報提供が目的であり、その結果について責任を負うものではありません。投資に関しましては、投資家ご自身の判断に基づき決定してください。無断転載や引用を禁じます。

Market Editors
【データ提供】

PROFILE

松島 新(まつしま あらた)氏

執筆者

昭和60年慶大卒後、テレビ東京入社。
ブリュッセル、モスクワ、ニューヨーク支局長、「ワールド・ビジネス・サテライト」担当。
平成13年ソニー入社後、CEO室、ソニー・コーポレーション・オブ・アメリカのバイスプレジデントなど歴任。
現在、金融情報サービス会社Market Editorsにて、エグゼクティブエディター(ジャーナリスト)として情報提供に携わる。ロサンゼルス在住。

バックナンバー

  • 2018.10.19 更新中国批判強めた為替報告書、日本を引き続き監視アメリカ財務省は17日、主要な貿易相手国、地域の通貨政策を分析した「為替報告書」を発表しました。半期に一度のペースで議会に提出するもので、今回の報告書は4月に続…
  • 2018.10.18 更新注目のFOMC議事録、こう読む※今週の相場がまるわかり『Weekly投資戦略ガイド』(15日更新)はこちら(マイページへログイン)FRBが9月25日と26日に開いた前回会合(FOMC)の議事…
  • 2018.10.17 更新失業者数を上回った求人※今週の相場がまるわかり『Weekly投資戦略ガイド』(15日更新)はこちら(マイページへログイン)アメリカ労働省が16日発表した雇用動態調査(JOLTS)によ…
  • 2018.10.16 更新米株式相場はどこへ向かう※今週の相場がまるわかり『Weekly投資戦略ガイド』(15日更新)はこちら(マイページへログイン)長期金利の突然の上昇、米中貿易摩擦の激化への懸念、企業の業績…
  • 2018.10.13 更新NY株反発も不安定、底はまだ?※今週の相場がまるわかり『Weekly投資戦略ガイド』(9日更新)はこちら(マイページへログイン)ニューヨーク株式相場が急落。世界同時株安の発端となりました。1…

「日刊2分でわかるアメリカ(2分でアメリカを知る)」過去記事のタイトル一覧(月別)はこちら。

そのほかのマーケット情報

ページトップへ