2分でわかるアメリカ

2016/12/13トランプ氏と「一つの中国」

アメリカのドナルド・トランプ次期大統領が11日に放送されたフォックス・ニュースの番組のインタビューで、台湾が中国の一部だとする「一つ中国」という原則について、「貿易を含めたさまざまな問題で取引ができなければ、一つの中国に縛られる必要がない」として、原則を堅持するかどうかは中国次第だとの考えを示しました。

中国政府がすぐに反発。中国外務省の報道官は強い懸念を表明し、「一つの中国の原則が堅持されなければ、米中の安定的な協力はありえない」と会見で述べました。

トランプ氏は今月2日、台湾の蔡英文総統と電話で会談。中国側が抗議していました。

ワシントン・ポストは、一つの中国の原則についてトランプ氏がたいした問題ではないと述べたが、中国にとっては非常に重要な問題であり、アメリカにとっては非常に複雑な問題だと解説しました。アメリカは、外交的に認知した国家以上に台湾と緊密な関係を築いてきたとしています。

ウォール・ストリート・ジャーナルは、トランプ次期大統領が中国に仕掛けたが、米中問題で結論が出るには時間がかかるだろうと伝えました。中国政府は長期的視点で米中関係を考えている一方、トランプ氏は長期間かけた法的闘争でビジネスを拡大してきたとしています。

ニューヨーク・タイムズは、中国国営のグローバル・タイムズが「外交を無視する子供のようだ」と社説でトランプ氏を批判したと報じました。その上で、トランプ氏は中国の反発を気にしていないようだとしています。

タイム誌は、「一つの中国」の原則にトランプ氏が疑問を投げかけたことで、台湾は期待と不安が入り混じった反応を見せていると伝えました。
 
 [December 12, 2016] No 0223117

※当レポートは、情報提供を目的としたものであり、特定の商品の推奨あるいは特定の取引の勧誘を目的としたものではありません。

※当レポートに記載する相場見通しや売買戦略は、ファンダメンタルズ分析やテクニカル分析などを用いた執筆者個人の判断に基づくものであり、予告なく変更になる場合があります。また、相場の行方を保証するものではありません。お取引はご自身で判断いただきますようお願いいたします。

※当レポートのデータ情報等は信頼できると思われる各種情報源から入手したものですが、当社はその正確性・安全性等を保証するものではありません。

※相場の状況により、当社のレートとレポート内のレートが異なる場合があります。

NOTE

このレポートは、Market Editors が信頼に値すると判断した情報を基に作成されています。あくまでも情報提供が目的であり、その結果について責任を負うものではありません。投資に関しましては、投資家ご自身の判断に基づき決定してください。無断転載や引用を禁じます。

Market Editors
【データ提供】

PROFILE

松島 新(まつしま あらた)氏

執筆者

昭和60年慶大卒後、テレビ東京入社。
ブリュッセル、モスクワ、ニューヨーク支局長、「ワールド・ビジネス・サテライト」担当。
平成13年ソニー入社後、CEO室、ソニー・コーポレーション・オブ・アメリカのバイスプレジデントなど歴任。
現在、金融情報サービス会社Market Editorsにて、エグゼクティブエディター(ジャーナリスト)として情報提供に携わる。ロサンゼルス在住。

バックナンバー

  • 2019.03.26 更新「モラー報告書」めぐる視点 2016年のアメリカ大統領選でトランプ陣営がロシアと共謀して介入したとされる「ロシア疑惑」。モラー特別検察官が22日、2年近い捜査を終え、報告書をバ…
  • 2019.03.23 更新メイ英首相の最後のチャンス、どうなるブレグジット(イギリスのEU離脱)が混迷しています。EU首脳会議は、来週3月29日のブレグジットの期限を無条件で4月12日まで延期することを決めました。EUと合…
  • 2019.03.22 更新 世界の中銀のドミノ現象アメリカの中央銀行であるFRBが、20日の会合(FOMC)で政策金利の誘導目標を2.25 〜2.50%へ据え置きました。保有資産の縮小ペースを5月に減速、9月末…
  • 2019.03.21 更新 年内利上げ見送り予想のFRB、こう読むアメリカの中央銀行であるFRBが20日、2日間の金融政策を決める会合(FOMC)を終えました。政策金利2.25 〜2.50%の誘導目標を据え置きました。予想通り…
  • 2019.03.20 更新ブレグジット、「最大2年」先送りもブレグジット(イギリスのEU離脱)が迷走しています。先週の一連のイギリス議会の採決を受け、メイ首相は3回目となる離脱協定案の採決を議会に求める方針でした。しかし…

「日刊2分でわかるアメリカ(2分でアメリカを知る)」過去記事のタイトル一覧(月別)はこちら。

そのほかのマーケット情報

ページトップへ